イオン・JAL・三菱UFJ銀行、大分県産かぼすの果皮をアップサイクルしたクラフトエールを発売 地域資源シリーズ第2弾
イオンが日本航空、三菱UFJ銀行など計5社と組み、大分県産かぼすの搾汁後に出る果皮をアップサイクルしたクラフトエールを開発した。10月12日から大分県内のイオン・マックスバリュ・トキハインダストリーとイオン福岡店で発売する。和歌山県の有田みかんクラフトエールに続く、地域資源シリーズ第2弾となる。

イオン、日本航空、三菱UFJ銀行、かぼす生産者のハマノ果香園、クラフトビール醸造の株式会社Beer the Firstの5社は、10月12日より「大分県産かぼすクラフトエール」を発売すると共同で発表した。350ミリリットル缶で、大分県が生産量日本一を誇るかぼすの果汁と果皮の両方を使用する。
着目したのは果皮だ。かぼす果汁の製造過程では大量の果皮が副産物として出るが、有効活用が難しいという課題があった。今回の商品は、仕込み量に対して約2%の果皮を廃棄物ではなく風味原料として活用するために開発されたという。1月に発売した和歌山県産有田みかんを使ったクラフトエールに続く、共同アップサイクル企画の第2弾で、価格は税込437円80銭(本体398円)、アルコール分5%。
5社それぞれの役割
発表によると、各社の役割は明確に分かれている。イオンが全体企画・商品企画・販売施策(九州エリアはイオン九州が担当)とPRを統括し、JALは商品企画に協力しつつ商品と大分県の魅力を発信する。ハマノ果香園が原料となる果汁・果皮を供給し、Beer the Firstが商品開発と製造を担う。三菱UFJ銀行は全体企画とプロジェクト推進、関係者間の調整を担当しており、同行が大分県との宇宙産業分野での協働をきっかけに地域活性化を検討する中で、果皮の新たな活用法をハマノ果香園に持ちかけたのが企画の出発点だったという。
発売は大分県内のイオン・マックスバリュ、トキハインダストリーの店舗と、イオン福岡店から開始し、その後九州圏および全国のスーパーなどへ展開する計画だという。缶のデザインには、別府の地獄めぐりや別府タワー、大分空港を宇宙港として活用する構想、県公式マスコット「めじろん」、国東半島宇佐地域の世界農業遺産認定ロゴなどをあしらった。
イオンにとってこの企画は、新規出店や物流網の構築に必要な投資をかけずに、地域のストーリーを自社の名前に結びつける低コストな手段だ。一本の缶が、通常はテナントフロアが担う「地域性の訴求」という役割を果たしている。小売・銀行・航空会社・地場の生産者という組み合わせは、ニッチな商品のマーケティングコストを1社ではなく4社で分担することにもなり、この仕組みこそが他地域に展開しやすい部分だろう。