大丸心斎橋店、開業300周年の総仕上げ「300祭」を開催
J.フロント リテイリング傘下の大丸松坂屋百貨店は、大阪の旗艦店である大丸心斎橋店が開業300周年を迎えるのに合わせ、10月31日から11月26日まで店舗全体を使った記念企画「300祭」を開催する。名和晃平氏の新作彫刻やサントリー山崎の試飲会、サンバパレードなどを展開する。
大丸松坂屋百貨店は10月19日付の発表で、大阪・心斎橋にある大丸心斎橋店が11月1日に開業300周年を迎えると明らかにした。これに合わせ、開業300周年企画の総仕上げとなる「300祭」を10月31日から11月26日まで店舗全体で開催する。同店はJ.フロント リテイリングのグループ店舗。
店舗全体を舞台にした企画
企画は建物全体に及ぶ。御堂筋側では、心斎橋側入口の「うさぎと亀」の意匠をモチーフにしたメリーゴーランドが4週間を通して設置される。同社によると、これは2023年の年末商戦向けに一度企画されながら見送られたプロジェクトを、今回実現させたものだという。店内では4階に「大丸ラジオステーション」を開設し、FM COCOLOのパーソナリティが5日間にわたり生放送を行い、来店客から店や心斎橋にまつわる思い出を募る。近くでは、1933年の地下鉄開通に合わせ地下通路の開通を記念し1934年に配布された紙製のメリーゴーランド玩具を、1個200円で復刻販売する。11月1日には、リオのカーニバルで15回の優勝歴を持つというブラジルのサンバチーム「コパカバーナ・サンバチーム」が、店のシンボルである孔雀をテーマに9フロアを練り歩くパレードを行う。
展示と限定企画

5階以上では歴史をテーマにした展示が続く。5階では1927年当時の心斎橋筋の地図と、三津八幡神社を描いた浮世絵をデジタル映像で動かす展示を実施。6・7階では「ひと桝ミュージアム」を復活させ、明治期の配達用大八車や、2019年の建替え前の店舗で使われていた内装の一部を展示する。8階では、今回の周年企画のキャラクターに据えた手塚治虫「火の鳥」をテーマにした展示を行い、全12話のダイジェストやゆかりの品、過去の広告などを紹介する。11月7日から11日には、彫刻家・名和晃平氏が御堂筋側入口で新作「PixCell-Phoenix」を発表する。2019年の本館グランドオープン時に設置された同氏の「鳳/凰」が現在は御堂筋中央玄関にあり、今回はその続編的な位置づけとなる。これとは別に、10月31日から11月4日には1階の御堂筋側イベントスペースで、サントリー「山崎」の試飲会を数量限定・1人1回限りで有料実施する。
今回の「300祭」で値引きを前面に出した企画はほぼ見当たらない。並ぶのは見るもの、体験するものばかりで、これは300年という歴史を持つ店ならではの発想といえる。300年続く旗艦店の最大の資産は歴史そのものであり、J.フロントは今回の総仕上げで、その歴史をガラスケースの中にしまい込むのではなく、御堂筋という通りの上に、メリーゴーランドやサンバパレードという形でさらけ出す道を選んだ。