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京成電鉄、新鎌ケ谷駅前複合施設「ekubo京成 新鎌ケ谷」を9月10日開業

京成電鉄は9月10日、新鎌ヶ谷駅前に地上6階建ての商業・オフィス複合施設を開業する。3社が乗り入れる千葉県郊外のターミナル駅周辺で昼間人口の増加を狙う、鉄道会社による沿線活性化策の一環だ。

新鎌ケ谷駅前の新複合施設を斜め上空から描いたイラスト。手前をホームを渡る通勤客のシルエット
イラスト:floortok.com

京成電鉄は7月31日、新鎌ヶ谷駅前の商業施設を9月10日に開業すると発表した。施設名は「ekubo京成 新鎌ケ谷」。千葉県鎌ケ谷市の新鎌ヶ谷駅前に立地する地上6階建てのビルで、同駅は京成の路線に北総鉄道・東武鉄道が乗り入れる3社4路線の結節点となっている。

施設が立つのは、もともと千葉県の県有地だった土地だ。京成電鉄によると、千葉県企業局が土地活用提案を公募し、同社が事業者に選定されたうえで土地を取得し、開発を進めてきたという。建物は鉄骨造(一部鉄筋コンクリート造)で地上6階・地下1階建て、延床面積は10,596.51平方メートル。駐車場48台分、駐輪場271台分を備える。

低層階は飲食・物販が中心となる。京成電鉄が公表したテナント一覧によると、1階はベーカリーカフェの「リトルマーメイド」、サブウェイ、焼鳥・惣菜の「日本一」、食品スーパーの「まいばすけっと」、ドラッグストアの「くすりの福太郎」、「タリーズコーヒー」が入る。2階は家電の「ノジマ」、3階は「無添くら寿司」「ロイヤルホスト」「一風堂」、4階はコワーキングスペース「KEISEI×BIZcomfort」と「市進学院・市進予備校」が入居する。さらに2階と4階には、調剤薬局やサンマリーナデンタルクリニック、医療モール「メディモ」が「2026年秋以降順次」開業予定という。5階・6階はオフィスフロアとし、駅周辺の昼間人口を増やす狙いだと同社は説明している。

京成電鉄はまた、1階に南北自由通路を整備し、駅によって分断されていた南北の行き来を可能にしたほか、地域の憩いやイベントの場として「にぎわいの広場」も設けた。敷地内には、かまどベンチやマンホールトイレ、災害対応自動販売機、モバイルバッテリースタンドなど防災設備を備えるほか、駐車場には電気自動車用の充電設備も設置する。

今回の複合施設は、新鎌ヶ谷駅周辺での沿線活性化策の一環にすぎない。京成電鉄は千葉県・鎌ケ谷市と連携し、松戸線の連続立体交差化や北総線の運賃値下げ、一部スカイライナーの新鎌ヶ谷駅停車にも取り組んでいるほか、同社を代表企業とする別の共同企業体が隣接地で分譲マンションを建設中で、駅周辺の市有地を活用した別プロジェクトも並行して進めている。上層階にオフィスを誘致し平日の通勤客を呼び込み、下層階の商業施設の顧客につなげる手法は、東京郊外の駅前開発が長年頼ってきた定石であり、単なる乗換駅を目的地そのものへと変えようとする狙いがうかがえる。