floortok

ジャーナル

·
ニュース

ファミリーマートとローソン、中間期増益 セブン&アイの国内コンビニ事業は減益に

ファミリーマートとローソンのコンビニ大手2社は、今週そろって中間期の増益を発表した。一方は既存のチェーン全店売上高が減少する中での増益だった。セブン&アイ・ホールディングスは同じ半期で国内コンビニ事業が減益となっており、対照的な結果が並んだ。

夕暮れの日本の通りに並ぶコンビニエンスストアの店先を描いたフラットベクターイラスト。暖かく灯る窓明かり、荷箱を積んだ台車、出入りする後ろ姿の匿名のシルエット。小さな金色のアクセント。
イラスト:floortok.com

ファミリーマートは10月14日、2026年3月〜8月の中間期について、IFRS基準の事業利益(同社は日本基準の営業利益に相当すると説明)が前年同期比5.6%増の651億100万円になったと発表した。国内店舗の売上高自体は減少したにもかかわらず、増益を確保した形だ。翌15日にはローソンも同様の増益を発表し、同じ中間期の事業利益は46億円増の660億円となった。いずれも両社自身の決算資料に基づく数値である。

ファミリーマートの連結営業収益は1.3%増の2,639億7,200万円、親会社の所有者に帰属する当期利益は1.5%増の444億6,100万円だった。一方、沖縄ファミリーマート・南九州ファミリーマート・JR九州リテールなどのエリアフランチャイズを含む国内コンビニエンスストア事業のチェーン全店売上高は0.6%減の1兆6,847億4,200万円となり、前年同期の3.2%増から反転した。単体決算も同様の傾向で、営業収益はほぼ横ばいの0.1%増、当期利益は5.1%減だった。同社が公表した1枚の業績概況資料には、店舗売上の減少をどう補って増益に至ったかの説明はない。

ローソンの数値も、売上と利益がねじれる構図は同じだが、要因の開示はより詳しい。チェーン全店売上高は392億円増の1兆5,636億円(増加率は約2.6%)、営業収益は196億円増の6,415億円、親会社の所有者に帰属する当期利益は22億円増の405億円だった。ファミリーマートと異なり、ローソンは事業利益の増益要因を開示しており、チャージ収入等で約80億円の押し上げがあった一方、マーケティング施策費等で約55億円、人件費・ITコストなどで小幅な押し下げがあり、国内外のグループ会社で約30億円の上乗せがあったとしている。

一方、国内コンビニ業界最大手のセブン&アイ・ホールディングスは、1週間早い10月8日に異なる結果を示していた(floortokは同週に報じている)。セブン-イレブン・ジャパンを中核とする「国内コンビニエンスストア事業」セグメントの営業利益は、同じ6カ月間で9.8%減の1,099億円となった。セグメントの営業収益自体は1.0%増の4,673億円と伸びており、セブン-イレブン・ジャパンは店内調理設備や次世代店舗システムへの投資に加え、物価上昇が重荷になったと説明している。北米の7-Eleven, Inc.を中心とする海外コンビニエンスストア事業はほぼ倍増となる87.7%増の1,504億円となり、連結営業利益を11.5%押し上げた。連結営業収益自体は2.8%減少している。

3社の中間決算を並べると、同じコンビニという業態の中で方向性が分かれている。セブン&アイの国内事業より小規模なファミリーマートは、業界で標準的な指標であるチェーン全店売上高がマイナスに転じてもなお増益を確保した。対してセブン&アイの国内事業は、同種の指標(セグメント営業収益)がプラスで推移しながら減益となり、海外事業の伸びでようやく補う形になった。海外事業の伸びがこのペースを維持できるかどうか、あるいはファミリーマートとローソンの増益が販促費等の正常化後も続くかどうかは、下期の数字が示すことになる。

2027年2月期中間期 コンビニ各社の利益の伸び率

前年同期比(%)

+5.6%ファミリーマート+7.5%ローソン−9.8%セブン&アイ国内+87.7%セブン&アイ海外
各社中間決算資料(ファミリーマート、ローソン、セブン&アイ・ホールディングス) · 作図:floortok