大丸松坂屋運営アナザーアドレス、虎ノ門ヒルズ店で有料スタイリング診断を開始
大丸松坂屋は、虎ノ門ヒルズ内のファッションレンタル店「アナザーアドレス」で、45分7,700円の有料スタイリング診断を始めた。服そのものではなく「助言」に対価を求める試みで、百貨店グループがサブスクリプション業態の中にサービス収益を組み込もうとする小さな実験だ。

J.フロントリテイリング傘下の大丸松坂屋百貨店は10月19日付の発表で、ファッションサブスクリプションブランド「アナザーアドレス」の東京・虎ノ門ヒルズ店で、10月20日から有料のスタイリング診断サービスを開始すると明らかにした。予約受付は前日の19日に始まった。
「選べるファッション診断」は45分・7,700円(税込、カード払いのみ)のサービス。最初の20分でパーソナルカラー、骨格(ストレート・ウェーブ・ナチュラル)、顔タイプのいずれかを診断し、残り25分で診断結果をもとに店頭の在庫を使ったコーディネート提案・試着を行うという。予約は完全予約制で、利用前日の23時59分までに手続きする必要がある。
診断を予約した新規会員には、スタンダードプラン(月3着)が1カ月無料になる特典がある。既存会員や休会中の会員にはレンタルチケット2枚が付与されるが、実際にレンタルするにはアナザーアドレスの会員登録が別途必要となる。虎ノ門ヒルズ店自体は常設ではなく、同施設のGlass Rock Gallery内で2026年6月24日から2027年3月中旬までの期間限定出店だという。
百貨店がこれまで無料で提供してきたスタイリング相談を有料化することは、アナザーアドレスの「助言」という付加価値を、月額のレンタル料とは別の商品として切り出す動きだ。借りることを前提にしたファッションサブスクという業態にとって、服そのものではなく「選ぶための専門知識」に対価を払ってもらえるかを試す、小さくも示唆的な賭けといえる。期間限定の東京1拠点にとどまる規模ではあるが、日本有数の百貨店グループが、スタイリングというサービスをレンタル商品から切り離して売る実験と位置づけられる。