小諸蒸留所、初のシングルモルト発売にあわせ町ぐるみの9日間プログラムを公表
小諸蒸留所が初のシングルモルト「KOMORO ORIGIN」の発売にあわせ、9日間にわたる町ぐるみの発売プログラムを公表。4,000本限定という希少性と著名ゲスト陣を武器に、混み合う国内クラフトウイスキー市場での存在感確保を狙う。

長野県小諸市に拠点を置くクラフトウイスキー蒸留所、小諸蒸留所(運営:軽井沢蒸留酒製造株式会社)は8月21日、初のシングルモルト「KOMORO ORIGIN」の発売および発売週プログラムを発表した。発売日は11月7日で、700ml、4,000本限定の販売となる。
同蒸留所は2023年6月20日に浅間山麓の拠点で蒸留を開始しており、「KOMORO ORIGIN」は熟成期間3年強で迎える初のシングルモルトとなる。近年相次ぐ国内クラフト蒸留所のデビュー作と比べても、熟成年数は若い部類に入る。
発売にあたっては、単発のイベントではなく町ぐるみのプログラムを組む。11月6日夜には、蒸留所と各地のサテライト会場(詳細未発表)を結んで午後6時に一斉に乾杯する「KOMORO=カンパイ」を実施。続く11月7日から15日までの9日間は「KOMORO FIRST RELEASE WEEK」と題し、マスタークラスや新設の「ウイスキーアカデミー」、テイスティング、貯蔵庫見学、フード企画などを蒸留所と小諸市内各所で展開する。詳細なスケジュールは順次案内するという。
ゲスト陣には業界の著名人が名を連ねる。2016年にウイスキーマガジン殿堂入り、2021年に大英帝国勲章(MBE)を受章したチャールズ・マクリーン氏が、トークセッションのゲストとして登壇。同蒸留所が「故ジム・スワン博士の長女」と紹介するキャロライン・レノン氏も参加する。ジム・スワン博士は熟成研究の権威として、日本を含む世界のクラフト蒸留所に大きな影響を与えた人物だ。小諸蒸留所の共同創業者でマスターディスティラー・ブレンダーを務めるイアン・チャン氏はマスタークラスを担当し、進行はチーフエデュケーターのエディ・ラドロー氏が務める。
4桁規模の初回限定本数、著名ゲスト陣、そして9日間に及ぶ町ぐるみのプログラムは、この10年で秩父などの独立系蒸留所が築いた評価を追う形で新規参入が相次ぐこの業界において、新興蒸留所が注目を集めるための定番の手法といえる。ウイスキーそのものだけでなく小諸という土地に発売を結びつける狙いは、他の産地がすでに実現してきたウイスキーツーリズムの効果を、この町でも再現できるかを試す賭けでもある。