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丸紅、ROM&ND運営の韓国iFamilySCに最大28%出資へ-アジア美容事業で3件目の投資

丸紅が新設の韓国法人を通じ、韓国コスメ「ROM&ND」を運営するKOSDAQ上場のiFamilySCの株式20〜28%の公開買付けに乗り出す。日本でも販売されているブランドの運営会社に出資することで、商社が流通の担い手から一歩進み、ブランドの資本構造にまで関与する動きだ。

カラフルなK-ビューティーのティントやリップ製品が並ぶ、コスメカウンターを描いたイラスト。
イラスト:floortok.com

丸紅は10月23日、今年新たに設立した韓国の完全子会社ウェリアント(Welliant Co., Ltd.)を通じ、韓国証券関連法制に基づく条件付き公開買付けにより、ソウルを拠点とするKOSDAQ上場の化粧品・パーソナルケア企業iFamilySC(iFamily)の株式20〜28%を取得すると発表した。買付価格や取得総額は公表していない。

iFamilyは2000年創業で、2016年に立ち上げたコスメブランド「ROM&ND」の運営会社。丸紅によると、ROM&NDは韓国国内に加え、日本、中国、東南アジア、米国、欧州でも販売されている。つまり丸紅が今回出資するのは、すでに日本の美容売場に並んでいるブランドの運営会社そのものであり、単なる輸入・流通の関与とは一線を画す。

丸紅は、自社の事業開発力とiFamilyの商品企画・マーケティング力を組み合わせることで、iFamilyの長期的な成長とROM&NDの海外展開を支援する狙いだとしている。同社の中期経営戦略「GC2027」では、成長性・高付加価値性・拡張性を備えた「戦略プラットフォーム」事業を重視しており、今回の出資もその一環と位置づける。iFamilyとタイのカーマーツを核に東南アジア・東アジアでの事業基盤を築き、同地域の若い中間層向けブランドポートフォリオを拡充するとしている。

丸紅によるアジア美容分野への出資は、これで3年連続・3件目となる。タイ証券取引所に上場するカーマーツへは2023年10月に初回投資を行い、2025年11月に追加出資している。カーマーツでタイの化粧品市場への足がかりを得た丸紅は、同じ手法を韓国に広げた格好だ。韓国コスメは近年、日本のドラッグストアやバラエティショップの美容売場で存在感を増している分野でもある。

丸紅の発表によると、韓国の化粧品輸出額は2025年に約114億ドルとなり、前年比12.3%増加。フランスに次ぐ世界第2位の輸出規模だという。丸紅が取り込みたいのはこの成長そのものだ。人気の韓国ブランドを輸入・流通する立場から、運営会社そのものに出資する立場へと踏み出すのは、より厚い利幅と、ROM&NDの品ぞろえが日本の売場にどれだけ早く反映されるかへの関与を、小売の現場より上流で握りに行く賭けと読める。