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阪急阪神ホールディングスのCVCが「StayX」運営のマツリテクノロジーズに出資

阪急阪神ホールディングスのCVCファンドが、宿泊施設運営プラットフォーム「StayX」を手がける東京のマツリテクノロジーズの株式を取得した。既存株主からの株式譲渡であり新規の資金調達ではないが、両社はインバウンド需要の拡大と宿泊業界の人手不足を結び付ける取り組みと位置づけている。

夕暮れのホテルタワーを断面図のように描いたイラスト。上層階の客室は温かい光に包まれ、各室を結ぶ細い線が淡く重なり、下層のフロントでは後ろ姿の人物が一人チェックインをしている。
イラスト:floortok.com

株式会社阪急阪神ホールディングスの企業投資部門であるCVCファンド、阪急阪神イノベーションパートナーズ投資事業有限責任組合が、宿泊施設運営プラットフォーム「StayX」を展開する東京のマツリテクノロジーズ株式会社の株式を取得した。マツリテクノロジーズが11月2日付で発表した。

2016年8月設立、東京都千代田区永田町に本社を置くマツリテクノロジーズは、宿泊施設向けに「AI/DXネイティブ」をうたう運営ソリューションを手がけており、同社によれば「StayX」の運営ユニット数は4,000室を超えるという。今回の取引は、マツリテクノロジーズの既存株主が保有する株式を譲渡する形で行われ、新株発行は伴っていない。したがって、同社自体に新たな資金が入ったわけではないと両社は説明している。

阪急阪神ホールディングスは、今回の出資によって自社の不動産・ホテル事業とStayXとの連携を強化し、StayXのさらなる拡大を後押しする狙いがあるとしている。両社はこの動きを、政府が掲げる「2030年に訪日外国人旅行者数年間6,000万人」という目標や、宿泊事業者が直面する深刻な人手不足といった課題と結び付けて説明している。

百貨店、鉄道、ホテル、不動産を傘下に持つ関西の複合企業である阪急阪神ホールディングスにとって、今回の動きは単純な資金調達というより、人材・業務プロセス面での布石と見るべきだろう。株式が既存株主から譲渡された形である以上、阪急阪神が得たのはStayXの技術への接近・関与であって、同社が使える成長資金そのものではない。この接近が、阪急阪神が保有する自社のホテルや賃貸住宅物件の運営にStayXを実際に組み込む動きへとつながるかどうかが次の焦点となる。発表では、具体的な案件名、時期、出資比率、取引金額のいずれも示されていない。