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分析

三菱地所とセントラルパタナ、バンコクで2件目の共同開発 タイ最大の投資に

バンコク・サイアムスクエア地区に建つ地上42階建ての商業・オフィス・ホテル複合タワーに、アコー傘下「25ホテルズ」がタイに初進出する。三菱地所にとってはタイでの過去最大の投資案件となる。

夕暮れ時、賑やかな東南アジアの商業街の上にそびえ立つ複合用途タワーのイラスト。下には人影のシルエットが行き交う。
イラスト:floortok.com

三菱地所は、タイのセントラルパタナ(CPN社)とともに、バンコク・サイアムスクエア地区で大規模複合開発を手掛けると、7月6日付のプレスリリースで発表した。事業名は「(仮称)CEntRal ceNTrAL」で、地上42階・地下5階、延床面積は約141,000平方メートルにのぼる。

開発総事業費は約110億タイバーツで、同社の発表によれば約539億円に相当する。事業シェアはCPN社60%、三菱地所40%。三菱地所は本件について、同社がタイで手掛ける事業として過去最大の投資額になるとしている。

商業施設の有効面積は約28,000平方メートル、オフィスは約25,000平方メートルで、ホテルは349室。同社によると、ホテルはタイに初進出するアコー傘下「25ホテルズ」が運営を担う。開業時期は商業施設が2027年第2四半期、オフィスが2027年第4四半期、ホテルは2029年第1四半期を見込む。

同じパートナーへの2度目の賭け

三菱地所とCPN社の協業は今回が初めてではない。両社は2019年、バンコク・スワンナプーム空港近くのアウトレット事業「Central Village Outlet」で最初のジョイントベンチャーを組んでいる。バンコクでも屈指の商業激戦区サイアムスクエアで、規模を大きく広げた複合開発に同じパートナーで再び臨む今回の判断は、一過性の案件というより、前回の協業への信頼の表れと読める。

三菱地所が「タイでの過去最大の投資」と位置づける点は、金額そのものの大きさ(丸の内の保有資産規模からすればささやかな水準にとどまる)よりも、その姿勢の変化を物語る。長年、限られた東京の不動産ストックから価値を積み上げてきた日本の大家が、なお拡大が続く東南アジアの首都の小売・オフィス市場に、実際の資金を投じて成長を取りにいく格好だ。この賭けが実るかどうかは、タワーの設計以上に、運営パートナーであるCPN社がバンコクの高級・ライフスタイル市場をどう読むか——日本のデベロッパーとのJVがまさに後押ししようとしている領域——にかかっている。