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三菱地所「大手町ゲートビルディング」竣工、丸の内の遊歩道を神田へ延伸

日本橋川に架かる新しい歩行者専用橋が、三菱地所の丸の内の中核エリアと神田を初めて結ぶ。オフィスは満室で竣工し、商業ゾーンは9月7日に開業。ラインナップは同社らしいフォーマルな飲食ではなく、日常使いの店舗が中心だ。

川に架かる歩行者橋が新しいオフィスタワー街区と古い低層の街並みを結ぶ様子を描いた編集イラスト。夕暮れ時に橋を渡るシルエットの人々。
イラスト:floortok.com

三菱地所は、千代田区内神田に地上26階建てのオフィスタワー「大手町ゲートビルディング」を竣工させたと発表した。日本橋川を挟んで神田エリアへ丸の内の街区を初めて延伸する開発だ。

同社によると、7月31日に竣工した同ビルは延べ床面積約85,399平方メートル。約4年の工期を経て、竣工時点でオフィスは満室稼働という。基準階は柱のない約2,070平方メートルで、8階から25階の一般貸室に加え、18階にはフレキシブルオフィス「xLINK」とラウンジを設ける。

戦略上の要は物理的な「つながり」にある。日本橋川に架かる新設の歩行者専用橋「中辻参歩橋」が神田側と接続し、約1,000平方メートルの広場も整備される。丸の内の歴史的な商圏の外にあった神田を、同じ回遊ネットワークへ組み込む格好だ。橋を架けては敷地を広げるという、三菱地所がこの二十年続けてきた丸の内拡張の手法そのものといえる。

商業ラインナップは丸の内より「日常使い」寄り

9月7日に開業する商業・飲食フロアは、同社によると1階にドトールコーヒー、南インド料理「エリックサウス」、焼肉店、ブラッスリー・ローデンバックが入り、3階にはデイリーヤマザキが出店する。丸の内仲通りを支えるブティックや高級飲食とは対照的に、神田らしいオフィス街向けの構成だ。2階にはクラフト日本酒醸造所「HACCOBA」が9月中に続き、2〜4階には農業・食産業支援施設「MINORIWA」が8月31日に先行開業する。

丸の内の最上級区画を磨き上げてきた三菱地所が、新しい玄関口ビルの商業をラグジュアリーではなくコーヒーチェーンとコンビニで固めたのは、意図的な路線転換だろう。神田の昼間人口はオフィスワーカーと地元住民が中心で、丸の内仲通りが想定する観光客・買い物客とは異なる。内神田の再開発が進むなかでこの構成が定着するかどうかは、オフィスの稼働率以上に、三菱地所の街区拡張戦略の「射程」を測る材料になる。