三井不動産、ラゾーナ川崎プラザで過去最大級の改装へ
開業20周年を迎えたラゾーナ川崎プラザが、2029年春まで4年半に及ぶ大規模改装に入る。売り場の一部を飲食と美容に振り向ける決断は、品揃えよりも体験が郊外モールの集客力を左右するという読みを映す。

三井不動産は7月22日、神奈川県川崎市の「三井ショッピングパーク ラゾーナ川崎プラザ」について、開業20周年に合わせて過去最大級のリニューアルを実施すると発表した。同施設は2006年の開業。
ラゾーナ川崎プラザは同社の郊外型商業施設の代表格で、延床面積は約17万2000平方メートル、うち店舗面積は約7万9000平方メートル、店舗数は約330店、駐車台数は約2000台にのぼるという。
4段階での改装
改装は「カルチャー・マッシュアップ」を掲げ、単なる商業施設からファッション・エンターテインメント・スポーツ・アートが交差する文化発信拠点への転換を目指すとして、2029年春の全体完成まで段階的に進められる。2026年10月に着工しウエストモールを閉鎖、2027年夏にウエストモールと2階駅側モールを再開、同年12月にフードコートを再開、2028年秋にイーストモールを再開し、翌春に全体が完成する計画だ。
最も大きく変わるのがフードコートで、店舗数を15店から21店へ、座席数を約800席から約1200席へと拡大する。2階駅側モールはコスメ・フレグランスエリアとして刷新される計画で、既存の売り場構成からの明確な転換となる。本格改装に先立ち、寿司店や焼肉チェーン、マクドナルドを含む飲食10店舗が2026年6月から9月にかけて先行開業する。
20周年という表向きの理由以上に、この配分転換が語るものは大きい。アパレル中心の集客を前提に設計された郊外モールが、衣料品への支出額にかかわらず反復来店を生む「食」と「美容」へと売り場を振り向けている。これは都心の百貨店が美容フロアの改装で採ってきたのと同じ発想を、駅直結型の郊外モールに応用したものだ。この賭けが報われるかどうかは、4年超に及ぶ工事期間を乗り切った先でしか分からない。