無印良品の良品計画、通期業績予想を上方修正 純利益予想を8%増額、海外事業がけん引
無印良品を展開する良品計画は、2026年8月期の通期業績予想を上方修正し、純利益予想を8.1%増の670億円に引き上げた。累計9カ月間の実績が海外事業を中心に計画を上回って推移したことが背景にある。

無印良品を運営する良品計画は7月10日、2026年8月期通期の連結業績予想を上方修正すると発表した。同日開催の取締役会で決議し、東京証券取引所に開示した。営業収益予想は4月公表の8870億円から2.3%増の9070億円に、親会社株主に帰属する当期純利益予想は8.1%増の670億円に、それぞれ引き上げた。
修正は営業収益より下の段階すべてに及ぶ。営業利益予想は890億円から10.1%増の980億円に、経常利益(営業利益に為替差益など営業外損益を加減したもの)予想は880億円から12.5%増の990億円に、それぞれ引き上げた。年間配当予想は、従来公表通り1株あたり32円で据え置くという。
良品計画は上方修正の理由として、累計第3四半期の連結決算で、主に海外事業を中心に売上が好調に推移したことに加え収益性の改善が進み、営業収益・各段階利益とも想定を上回る着地となったことを挙げた。詳細は同日開示した第3四半期の決算短信および決算説明会資料を参照するとしている。
修正の中身を見ると、増益幅が増収幅を大きく上回っている点が目を引く。営業利益予想の上げ幅(10.1%)は、営業収益予想の上げ幅(2.3%)のおよそ5倍に達しており、今回の上方修正は売上の伸び以上に、収益性の改善によるところが大きいことをうかがわせる。前期(2025年8月期)実績の営業収益7846億円・営業利益738億円と比較すると、今回の通期予想は営業収益で約16%、営業利益で約3割の増加に相当する計算になる。会社側はこの伸びの主因を、国内事業ではなく海外事業に求めている。
増益予想が積み上がる一方で配当予想を据え置いたことは、増加分の利益を株主還元にすぐ回すのではなく、社内に留保する姿勢とも読める。海外での出店投資を続ける小売企業らしい対応ともいえる。今回の予想はあくまで会社側が示す見通しであり確定した実績ではなく、海外事業の伸びを支える詳細な内訳は今後の開示を待つ必要がある。それでも今回の上方修正は、良品計画の利益成長を左右する主役が、国内の無印良品事業ではなく海外事業に移っていることを改めて裏付けた。
4月公表予想比(%)