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セブン&アイ、北米のガソリン粗利で第1四半期利益が倍増、通期見通しを上方修正

セブン&アイ・ホールディングスは、北米のコンビニエンスストア事業におけるガソリン粗利の改善を背景に第1四半期の営業利益が倍増したと発表し、通期の利益見通しを上方修正した。海外事業の成長を牽引しているのは商品戦略ではなく燃料市況であることを示す数字だ。

夕暮れのコンビニエンスストアと給油キャノピーを描いたフラットベクターイラスト。買い物袋を提げた匿名のシルエットの人物たちが、明かりの灯る店先と駐輪された自転車の前を歩いている。
イラスト:floortok.com

セブン&アイ・ホールディングスは、第1四半期の営業利益が倍増したと発表した。ただし、その伸びの大半は太平洋の両岸で何を売ったかではなく、北米のコンビニエンスストア事業におけるガソリン粗利の改善によるものだという。同社は7月9日付の決算発表を受け、通期の利益見通しを上方修正した。

2027年2月期第1四半期の営業利益は1050億円で、前年同期比122.4%増になったと同社は説明した。親会社株主に帰属する当期純利益は同95.3%増の606億円、1株当たり利益は同118.4%増の26.21円だった。

決算資料によると、増益要因はほぼ海外に集中している。北米のコンビニ事業子会社セブン-イレブン・インクは、卸売ガソリン市況の変動を背景に粗利が改善し、四半期の営業利益は880億円に達したと同社は説明した。同事業の既存店商品売上高の伸びは1.4%増と、利益の伸びに比べれば小幅にとどまる。国内では、セブン-イレブン・ジャパンの既存店売上高が2.0%増、売上総利益率は0.3ポイント改善の32.0%となった。着実な伸びだが、今四半期の主役ではない。

この結果を受け、セブン&アイは通期の営業利益計画を期初計画から200億円、純利益計画を80億円それぞれ上方修正したと発表した。通期の営業利益は前期比で二桁増となる見通しだという。

今回の数字が語るのは、商品戦略ではなく立地の話だ。今四半期の増益の大部分は、店舗で何を売ったかではなく、店舗がどこにあるかに起因する。ガソリン粗利は卸売市況次第で動くものであり、どれだけ販売力を磨いても制御できる変数ではない。そして現在、セブン&アイのコンビニ利益の主軸は北米にある。この北米事業こそ、カナダのアリマンタシオン・クシュタールによるセブン&アイ買収提案(2025年に不成立に終わった)の焦点となった資産でもある。ガソリン市況主導の好決算は、その収益基盤がどれほど持続的かという論点に、どちらの答えも出さない。むしろ、国内のセブン-イレブン・ジャパンによる着実な既存店売上・粗利率の改善の方が、見出しを飾る数字よりもグループの地力を物語っているのかもしれない。

セブン&アイ 2027年2月期第1四半期:前年同期比の増益率

前年同期比(%)

+122.4%営業利益+95.3%純利益+118.4%1株当たり利益
セブン&アイ・ホールディングスIR資料 · 作図:floortok