シックスセンシズ、京都とモルディブで女性の健康に特化した初のリトリートを開催へ ― 中医学と現代科学を融合
IHGのシックスセンシズは今年12月、シックスセンシズ京都で女性の健康に特化した初のリトリートを開催する。中医学と現代科学を組み合わせたプログラムで、日本の高級ホテル業界で進む、対象を絞り込んだウェルネス施策強化の一例といえる。

IHGホテルズ&リゾーツは、シックスセンシズ京都で今年12月、女性の健康に特化した初のリトリートプログラムを開催すると発表した。中医学と道教の「陰」の思想を、現代の臨床科学と組み合わせる内容だという。プログラム名は「The Yin Way Retreat – The Way of a Woman」で、京都では12月11日から14日までの4泊で実施。これに先立ち、モルディブのシックスセンシズ・カヌフラでも10月1日から4日まで姉妹版が開かれる。
同社によると、このリトリートは妊娠前から閉経後まで、女性のライフステージ全体の健康を対象とし、ホルモンバランスや睡眠、ストレス、感情面の安定に取り組む。指導を担うのは、シックスセンシズのウェルネス担当ディレクターで、女性・生殖医療分野で20年以上の臨床経験を持つハティ・S・マリノヴァ氏。
マリノヴァ氏は発表資料の中で「女性のウェルネスはこれまで、妊娠や閉経といった狭いテーマに限定して語られがちだったが、実際にはもっと幅広いものだ」と述べている。
京都のプログラムには、陰ヨガやサウンドヒーリング、ホルモンに関するワークショップ、ハーブ療法、個別のウェルネス検査に加え、金継ぎ(漆と金で割れた器を修復する技法)や生け花といった京都らしい文化体験も組み込まれるという。料金はデラックスキングルームで1人666,000円から。モルディブ版はプール付きビーチヴィラで1人3,361ドルから。
IHGはこれを「シックスセンシズ主導では初となる女性向けリトリート」と位置づける。背景には、日本の高級ホテル業界でウェルネス観光への期待が高まるなか、汎用的なスパメニューから、特定のライフステージに絞り込んだプログラムへとシフトする動きがある。宿泊料そのものを押し上げ、立地とは切り離して単独で集客できる訴求点になり得るためだ。2019年のIHGによる買収でグループ入りしたシックスセンシズ京都は、京都の高級ホテル市場では比較的新しい参入者であり、話題性のあるニッチなリトリートは、老舗の競合に対して報道露出と直接予約を稼ぐ手段にもなる。