そごう・西武、CRE戦略部を新設し経営体制を刷新
そごう・西武は施設部を発展的に解消し、新たに「CRE戦略部」を新設するとともに、リニューアルを終えたばかりの池袋本店の店長を交代させる。フォートレス傘下となった同社が、2027年度上期に向けて経営体制を刷新した形だ。
そごう・西武は9月2日付の報道関係資料で、取締役会決定として2026年10月1日付の組織・人事体制の変更を発表した。柱となるのは新設の「CRE戦略部」で、既存の施設部を発展的に解組し、PM(プロパティマネジメント)担当・BM(ビルマネジメント)担当・CM(コンストラクションマネジメント)担当の3担当制とする。同社は、構造改革の推進とあわせて企業不動産を経営資源として戦略的に管理・活用し、企業価値向上を図る狙いだと説明している。社長付シニアアドバイザーを務めてきた矢野秀樹氏が執行役員に就任し、新部署のCRE戦略部長を委嘱される。
店舗・役員体制の変更

店舗人事も刷新した。渋谷店長と(兼)MD3部長を務めてきた小林清氏は執行役員に就任し、今年リニューアルを終えたばかりの旗艦店・池袋本店の店長、および池袋本店開店準備室長を委嘱される。これまで池袋本店長を務めてきた寺岡泰博氏は、外商事業部営業統括部の東京営業部長に転じる。
役員体制では、2023年11月から取締役副社長を務めてきた元プラダ ジャパン社長のダヴィデ・セシア氏が、非常勤の取締役に異動する。田口広人会長は9月末付で取締役を退任し、10月1日付で主に渉外を担当する会長(非取締役)に就く。中路頼光氏は取締役常務執行役員に、清水宏氏は常務執行役員にそれぞれ昇格し、経営企画部長・人事部長、メディアプロモーション部長の担当はそれぞれ継続する。
組織改編は店舗運営にも及ぶ。基幹店では店長の裁量で副店長を新設できるようになり、所沢S.C.ではMD担当とフロア・販売運営担当を統合し「MD・販売運営担当」(3担当制)とすることで、意思決定と計画実行の迅速化を図るとしている。あわせて、MD部門を対象に契約や法務相談を支援する「MD部門法務・契約支援タスクフォース」を2027年3月末までの期限付きで設置する。
施設管理業務を専門部署として独立させ、プロパティ・ビル・コンストラクションの各マネジメント機能を備えた組織に再編したことは、2023年にフォートレス・インベストメント・グループ傘下となって以降、都心の一等地に長く保有してきた店舗用不動産を、単なる維持管理の対象ではなく積極的に活用すべき経営資源として位置づけ直している姿勢の表れといえる。リニューアルを終えたばかりの池袋本店に新たな店長を据えたことも、同店を安定運営フェーズに移行させるというより、引き続き手を入れ続ける段階にあるとみているシグナルとも読める。