高島屋の2027年福袋、目玉は京都・仁和寺に泊まる120万円の体験
高島屋は2027年の福袋の店頭抽選を、1月3日・4日の2日間限定で11店舗にて実施する。目玉は京都・仁和寺での宿泊体験(120万円)で、鼎泰豐(ディンタイフォン)の点心教室や冷凍食品30日分のセットも並ぶ。福袋は「中身の分からない詰め合わせ」から、限定数の体験型商品へと軸足を移しつつある。

株式会社高島屋は、2027年の福袋(ふくぶくろ)の大部分について、2027年1月3日と4日の2日間のみ、日本橋、新宿、玉川、横浜、大宮、柏、高崎、大阪、泉南、京都、岡山の11店舗で来店抽選を受け付けると発表した。11月5日付の発表による。抽選商品の当選者には、2027年1月下旬までに連絡する。
目玉は、888年創建で世界遺産に登録されている京都・仁和寺(Ninna-ji)での宿泊体験だ。価格は税込120万円で、最大10名までの5組を抽選で選び、寺内の宿坊「松林庵」(Shorin-an)に1泊する。日程は2027年5月から7月の間で調整する。内容は、国宝の金堂と通常は非公開の五重塔を僧侶の案内で巡るツアー、食堂(じきどう)での瞑想と茶道または華道の体験、御所庭園での夕食、雲海に見立てた夜のライトアップ散策、翌朝の観音堂での朝勤行と作務、さらに護摩祈祷まで。朝食と夕食が各1回付くが、現地までの交通費と宿泊税は含まれない。高島屋によると、申込は京都新聞旅行センターが直接受け付ける。
その下には、価格を抑えた抽選福袋が幅広く並ぶ。税込2,027円の「北海道ジンギスカンセット」(来る年にちなんだ価格)は5名限定で、ジンギスカンの希少部位に、旭川成吉思汗 大黒屋(Asahikawa Jingisukan Daikokuya)で使う非売品の鉄鍋、同店13店舗で来年8月末まで使える1万円分のお食事券を組み合わせる。鼎泰豐(ディンタイフォン)とのクッキングクラスは、5,000円の親子コースと1万円の大人コースの2種類で、いずれも5組限定。2027年3月に新宿高島屋で開き、同店のシェフによる小籠包づくりの実習、お食事、交換券5枚が付く。税込2万270円の福袋(こちらも2027にちなむ)は5名限定で、自社ブランド「百味彩菜」(Hyakumi Saisai)の冷凍食品約30日分と、三菱電機製の121リットル冷凍庫をセットにする。高島屋は、2027年4月に予定される食品の消費税減税を見据え、調理済み冷凍食品の需要は今後も伸びるとみている。ウェブ限定の美容コースは2種類で、1月3日から予約を受け付ける。スタイリスト・占い師の青木良文(Yoshifumi Aoki)氏が監修するウェルネスと占いのセッションで、料金は2万5,000円と6万5,000円。会場はそれぞれ恵比寿ガーデンプレイスタワーと、表参道の「シンシア・ガーデン」(Cynthia Garden)となる。
2,027円のグリルセットから120万円の寺院宿泊まで、この価格の幅は、高島屋が新年商戦のどこに力を入れているかを映している。福袋の名の由来である「中身の分からない詰め合わせ」の在庫処分ではなく、京都の寺院、台湾発のレストランチェーン、北海道のジンギスカン店、家電メーカーといった外部パートナーと組んだ、数量限定のオーダーメイド型体験に重心を置く。いずれもプロダクトであると同時にプロモーションの仕掛けでもある。数組の当選者が生まれるだけで、百貨店が数週間にわたって語れる話題になり、1世帯が実際に支払う2,027円や120万円では説明しきれない波及効果を生む。一方、発表は、こうした発想が当選者以外にどこまで広がるのか、つまり今年のラインアップが福袋全体の販売を押し上げるのか、それとも従来の福袋に新しい物語を添えるにとどまるのかには触れていない。