ユニベイル・ロダムコ・ウェストフィールド、モール空室率が過去最低に リーシング賃料も上昇
ユニベイル・ロダムコ・ウェストフィールドの2026年上半期決算は、モール空室率が過去最低となり、新規リーシング賃料も二桁の上乗せを記録した。日本に直接の事業拠点はないが、日本のショッピングセンター事業者にとって㸀つの目安となる内容だ。

ユニベイル・ロダムコ・ウェストフィールド(URW)は7月30日発表の2026年上半期(1〜6月)決算で、傘下ショッピングセンターの空室率が前年同期から80ベーシスポイント低下し、過去最低の4.1%になったと明らかにした。EBITDAは前年同期比5.3%増(既存店ベース)の11億6100万ユーロ、ショッピングセンター事業の賃貸収入(NRI)は4.5%増の10億6300万ユーロだった。
テナント売上高はポートフォリオ全体で5.2%増加し、来客数も2.1%増加したという。同社はまた、上半期に新規リーシングを1億9700万ユーロ分成約し、既存の指数化賃料に対して10.6%の上乗せ(長期契約では14.0%の上乗せ、リーシング全体の79%を占める)を達成したとしている。ヴァンサン・ルジェ最高経営責任者(CEO)は、「2025〜28年の事業計画『成長のためのプラットフォーム』が示す軌道に沿った、2026年上半期の好調な業績だった」と述べた。同社は通期の調整後1株当たり利益(AREPS)目標として9.15〜9.30ユーロ、1株当たり配当5.50ユーロの方針を改めて確認した。
URWは日本に実質的な事業拠点を持たず、そのポートフォリオは欧州大陸、英国、米国に広がる。したがって今回の発表は日本のショッピングセンター事業者への直接的な比較材料にはならない。しかし、その内容自体は一つの目安になりうる。空室率が過去最低となる一方で新規リーシングの賃料が二桁の上乗せを達成しているという事実は、パンデミック後の「質への逃避」を経てなお、優良な立地・編成のモールではテナント需要が供給を上回っている可能性を示唆する。ウェストフィールドの旗艦施設ほど規模が大きくなく、地域分散型のポートフォリオを抱える日本のモール運営各社が、更新のたびに同様の価格決定力を発揮できているかどうかは、この数字が日本の読者に残す問いである。