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ユニクロ国内既存店、9月の売上が10.8%増 気温低下で秋冬物が動く

ファーストリテイリングの自社月次速報によれば、ユニクロ国内の既存店売上高は9月、前年同月比10.8%増となった。国内のアパレル消費動向を知る最も早い手がかりであり、気温の変化に国内のあらゆるアパレル売場がいかに左右されるかを改めて示す数字だ。

秋冷えの日の衣料品売場のイラスト。暖色とティールのニットが積まれ、窓の外では落ち葉が舞い、コート姿の客が買い物袋を提げている。
イラスト:floortok.com

ファーストリテイリングは10月2日付の月次売上速報で、ユニクロの国内直営店における9月の既存店売上高(ネット販売含む)が前年同月比10.8%増になったと発表した。国内で展開する全店舗(ネット販売含む)の売上高は9.9%増だったという。

ただし、この増収は来店客数の増加によるものではない。同社の発表によれば、既存店751店舗ベースでは客数が前年比0.5%減少した一方、客単価は11.3%上昇した。国内全771店舗ベースでも客数は1.3%減、客単価は11.4%増という結果だった。つまり9月の増収は、来店客数の増加ではなく、1人あたりの購入額の伸びにほぼ支えられている。

同社はこの増収について、気温の低下により秋冬商品への需要が高まったことが要因だとし、9月の既存店売上は2桁の伸びになったと説明している。あわせて、7月28日の熊本地震の影響で1週間以上休業した熊本県内の3店舗と、8月13日の大雨の影響で休業した千葉県内の1店舗は、既存店売上の算出対象から除外したことも明らかにした。9月中の出店は4店舗、閉店は5店舗。9月25日には、国内でリニューアル・拡張した大型店「ユニクロ アーカキット錦糸町」を再オープンしており、同じ週に英ケンブリッジで初出店、米マンハッタンでは6店舗目を開業している。

日本最大のアパレル小売業のこうした既存店数字は、国内消費者がこの季節にどう反応しているかを示す最も早い公開データであり、その中身は見出しの数字そのものと同じくらい重要だ。客数が減り続けるなか、ユニクロの増収は来店客数の増加ではなく、1人あたりの購入額の伸びに支えられている。これは、同じ週の気温変化に国内のあらゆる百貨店・商業施設のアパレル売場が左右されやすいことを示す構図でもある。錦糸町の大型リニューアルが英国・米国での新規大型店出店と同時期に行われたことも、国内外を問わず純増店舗数よりも大型化への投資を優先する同社の姿勢を映している。

焦点は、この9月のペースが10月以降の気温低下の継続によるものか、それとも気温の急な低下による一時的な需要の集中だったのかという点だ。

ユニクロ国内既存店 2026年9月実績(前年同月比)

前年同月比(%)

+10.8%売上高−0.5%客数+11.3%客単価
ファーストリテイリング 月次売上速報 · 作図:floortok