日本の小売・ラグジュアリー決算 — 最新の業績

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リテール決算

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日本の主要小売・百貨店グループ、そして日本の売り場を左右する海外ラグジュアリー各社の最新業績。各社が公表した売上高・営業利益・純利益を当社の言葉で要約し、各社の開示資料へリンクします。数値の要約のみを掲載し、開示書類そのものは転載しません。

最新の決算、更新日:2026-08-18

百貨店グループ

三越伊勢丹ホールディングス

2027年3月期 第1四半期(2026年4〜6月)
売上高¥128.9十億+3.8%
営業利益¥18.9十億+20.6%
純利益¥22.3十億+18.5%

三越伊勢丹ホールディングスの2027年3月期第1四半期(2026年4〜6月)は、売上高が3.8%増の1,289億円、営業利益は21%増の189億円、純利益は18.5%増の223億円となった。国内百貨店事業が牽引し、セグメント利益は24%増、識別顧客数は849万人、海外顧客基盤は108万人に拡大した。前期同様、関係会社株式売却益(105億円)という一時的な特別利益が純利益を押し上げており、通期の営業利益見通しは上方修正した一方、前期のような大型の一時益が続かないとみて純利益見通しは引き下げた。

J.フロント リテイリング(大丸松坂屋)

2027年2月期 第1四半期(2026年3〜5月)
売上収益¥106.4十億−3.9%
営業利益¥14.1十億−11.7%
純利益¥9.7十億−7.5%

大丸松坂屋を擁するJ.フロント リテイリングの第1四半期(2026年3〜5月)は、売上収益が3.9%減、営業利益は11.7%減。ただしこの減益は前年の固定資産売却益の反動によるもので、本業を示す事業利益は1.7%増と底堅い。外商・免税売上は伸び、大丸梅田店の改装による売場縮小がこれを一部相殺した。

髙島屋

2027年2月期 第1四半期(2026年3〜5月)
営業収益¥119.7十億+6.4%
営業利益¥16.0十億+26.4%
純利益¥11.1十億+58.4%

髙島屋の第1四半期(2026年3〜5月)は好調な滑り出しとなり、売上(営業収益)6.4%増、純利益は58%増の111億円。円安が訪日客を売り場に呼び戻し、国内百貨店事業の営業利益は44%増加した。2026年春にインバウンドが再び上向いたことを、主要各社の中で最も鮮明に示す決算となった。

エイチ・ツー・オー リテイリング(阪急阪神)

2027年3月期 第1四半期(2026年4〜6月)
売上高¥164.5十億+0.5%
営業利益¥7.3十億+32.2%
純利益¥10.3十億+157.9%

阪急阪神百貨店を運営するエイチ・ツー・オー リテイリングの2027年3月期第1四半期(2026年4〜6月)は、売上高が横ばいの1645億円(0.5%増)にとどまる一方、営業利益は32%増の73億円。百貨店事業のセグメント利益が3分の2近く増の58億円となり、食品事業の減益を補った。純利益は158%増の103億円だが、増加分の半分以上は投資有価証券売却益52億円という一時的な要因による。

主要小売グループ

丸井グループ

2027年3月期 第1四半期(2026年4〜6月)
売上収益¥72.4十億+7.4%
営業利益¥15.4十億+10.5%
純利益¥9.0十億+14.0%

小売とフィンテックを両輪とする丸井グループの2027年3月期第1四半期(2026年4〜6月)は、売上収益が7.4%増の724億円、営業利益は10.5%増の154億円、当期純利益は14%増の90億円と、いずれも第1四半期として過去最高を記録した。増収は6期連続。エポスカードによるフィンテック事業が引き続き利益の柱で営業利益は140億円(3%増)とカードクレジット取扱高も過去最高を更新した一方、小売の『売らない店』事業はテナント入替や取扱高が倍増した『推し活』イベントが寄与し、営業利益は34億円(38%増)とより高い伸びを示した。

セブン&アイ・ホールディングス

2027年2月期 第1四半期(2026年3〜5月)
営業収益¥2,378.8十億−14.3%
営業利益¥105.0十億+61.4%
純利益¥60.6十億+23.6%

セブン&アイ・ホールディングスの2026年3〜5月期は売上(営業収益)が14%減となったが、これは総合スーパーや銀行事業の切り離しによるもので、事業の減速ではない。海外セブン-イレブンが北米の燃料マージン改善と円安を追い風に伸び、営業利益は61%増の1,050億円。同社はコンビニという中核へと絞り込みを進めている。

イオン

2027年2月期 第1四半期(2026年3〜5月)
営業収益¥2,942.0十億+14.6%
営業利益¥75.2十億+33.6%
純利益¥13.8十億

売上高で国内最大の小売業イオンの第1四半期(2026年3〜5月)は、営業収益が15%増の2兆9,420億円、営業利益は3割増加。前年同期の四半期赤字から138億円の黒字に転換した。スーパー・ドラッグストア・金融の各事業が牽引した。

ファーストリテイリング(ユニクロ)

2026年8月期 第3四半期(累計、〜5月)
売上収益¥3,065.2十億+17.1%
営業利益¥614.4十億+36.2%
純利益¥426.1十億+25.6%

ユニクロを擁するファーストリテイリングは引き続き傑出した存在だ。2026年5月までの9か月間で売上収益は17%増の3兆651億円、営業利益は36%増の6,144億円と過去最高を更新し、通期見通しも最高益へと上方修正した。成長の主役は日本ではなく海外ユニクロだ。

良品計画(無印良品)

2026年8月期 第3四半期(累計、〜5月)
営業収益¥690.8十億+16.9%
営業利益¥80.8十億+36.0%
純利益¥58.6十億+34.3%

無印良品を運営する良品計画は着実に伸び続けた。2026年5月までの9か月間で営業収益は17%増、営業利益は36%増となり、通期見通しも上方修正した。世界での堅調な店舗拡大と国内需要の底堅さで、無印はこの決算期の明確な勝ち組の一つとなった。

パン・パシフィック・インターナショナル(ドン・キホーテ)

2026年6月期 通期
売上高¥2,445.3十億+8.8%
営業利益¥174.8十億+7.7%
純利益¥110.1十億+21.6%

ドン・キホーテを展開するパン・パシフィック・インターナショナルホールディングスは2026年6月期を増収増益で終えた。売上高は8.8%増の2兆4453億円、純利益は21.6%増の1101億円といずれも過去最高を更新。国内のディスカウント店は訪日客の免税需要を引き続き取り込んだ。経常利益の伸び(12.0%増)が営業利益の伸び(7.7%増)を上回り、包括利益も41%増と、本業以外の要因も業績を押し上げた。

海外ラグジュアリー・グループ

LVMH モエ・ヘネシー・ルイ・ヴィトン

2026年上半期(〜6月)
売上高38.6十億−3.0%
営業利益8.7十億−4.0%
純利益5.7十億0.0%

世界最大のラグジュアリー・グループの2026年上半期は、オーガニック売上高が2%増(第2四半期は3%増)となったが、ユーロ高により公表ベースの売上高は3%減、経常利益は4%減。日本は上半期にプラス成長となり、ウォッチ&ジュエリー(+9%)と小売事業が牽引。純利益は57億ユーロで横ばいだった。

ケリング

2026年上半期(〜6月)
売上高7.2十億−3.0%
営業利益0.9十億0.0%
純利益0.2十億−60.0%

グッチを擁するケリングは小幅な成長に転じた。上半期の売上高は既存事業ベースで1%増(ユーロ高で公表ベースは3%減)、経常営業利益率も改善した。純利益は資産売却などの一時要因で2億ユーロに減少(これらを除く継続事業純利益は3.5億ユーロ)。ケリング・ボーテのロレアルへの売却で純有利子負債は大きく圧縮された。傘下のジュエリー各社は日本で特に強い勢いを報告している。

リシュモン

2027年3月期 第1四半期(2026年4〜6月・売上高のみ)
売上高6.3十億+17.0%
営業利益
純利益

カルティエを擁するリシュモンの新会計年度(2026年4〜6月)は、為替一定ベースでグループ売上高が20%増の63億ユーロ(公表ベース17%増)。利益は開示しない売上高のみの速報。日本は際立った地域で、為替一定ベースで36%増と前年同期の15%減から急反転した。国内需要と訪日客の消費が強まったことが背景で、世界的にはジュエリー・メゾン(+24%)が牽引した。

エルメス

2026年上半期(〜6月)
売上高8.2十億+1.6%
営業利益3.4十億+0.7%
純利益2.2十億−0.4%

バーキンを擁するエルメスの上半期売上高は為替一定ベースで6%増。ただしユーロ高により公表ベースの伸びは1.6%にとどまり、経常営業利益率は41.0%へやや低下した。日本は為替一定ベースで11%増と際立ち、地元の得意客と観光客の来店に支えられ第2四半期にかけて加速した。

プラダ・グループ

2026年上半期(〜6月)
売上高3.0十億+11.0%
EBIT(調整後)0.5十億−14.0%
純利益0.3十億−15.0%

プラダとミュウミュウを擁するプラダ・グループの上半期は、オーガニックベースで売上高が5%増(新たに連結したヴェルサーチ(3億500万ユーロ)を含む為替一定ベースでは16%増、公表ベースは11%増)。EBIT調整後マージンはオーガニックでは前年並みを維持したが、ヴェルサーチの連結とユーロ高の影響で17.4%に低下し、純利益は3億2,700万ユーロに減少した。日本は上向きに転じ、小売売上高は為替一定ベースで6%増(オーガニックで2%増)と国内消費の底堅さ・訪日客の増加に支えられたが、円安の影響でユーロ換算の公表ベースでは7%減少した。

モンクレール・グループ

2026年上半期(〜6月)
売上高1.3十億+5.0%
営業利益0.2十億+9.2%
純利益0.2十億+7.3%

ダウンジャケットで知られるモンクレールの上半期売上高は為替一定ベースで9%増、EBITマージンは19.0%へ改善した。同社は日本を単独開示せずアジア地域に含めており、モンクレール・ブランドの同地域売上は19%増。同社によれば中国と韓国が牽引した。

バーバリー

2027年3月期 第1四半期(売上高のみ、2026年6月27日までの13週間)
リテール売上高£0.5十億+5.0%
営業利益
純利益

バーバリーの再建は新会計年度入りも勢いを保った。第1四半期のリテール売上高は5%増の4億5,500万ポンド(為替一定ベース4%増)、既存店売上高も5%増となり、4事業部門すべてが同時に増収となったのは3年ぶり。米州(+12%)と中国本土圏(+9%)が牽引する一方、日本は例外的に2%減。中国人訪日客の減少が響いた。

OTBグループ

2025年12月期(通期)
売上高1.7十億−4.8%
EBITDA0.2十億
純利益

ディーゼル、メゾン マルジェラ、マルニを擁する非上場のOTBグループの2025年の売上高は17億ユーロで、減速する高級品市場のなか約5%減、EBITDAは2億ユーロ(利益率15%)だった。日本は明るい材料で、同社は「底堅い」とし、総事業の27%を占める最大の市場と位置づける。韓国事業も新たに日本の統括下に置いた。

スウォッチ・グループ

2026年上半期(〜6月)
売上高CHF 3.1十億+2.0%
営業利益
純利益

オメガからスウォッチまでを擁する同社の上半期売上高は為替一定ベースで8.5%増(公表ベース2%増)で、日本は+20%と際立った。もっとも、軟調な時計市場のなか収益性は低水準にとどまり、営業利益率は1.7%、純利益は1,600万スイスフランだった。経営陣は5〜6月の好調が下半期の改善を示唆するとしている。

サルヴァトーレ・フェラガモ

2026年上半期(〜6月)
売上高0.5十億−1.3%
EBIT
純利益

サルヴァトーレ・フェラガモの2026年上半期(〜6月)は転換点を迎えた。売上高は公表ベースで1.3%減の4億6,800万ユーロ(為替一定ベースでは1.9%増)にとどまったものの、フィレンツェの名門は営業利益(EBIT)が2,090万ユーロの黒字に転換(前年同期は調整後300万ユーロの赤字)、純利益も150万ユーロと小幅ながら黒字化し、再建開始以来初の上半期黒字となった。自社直営店(DTC)は為替一定ベースで6.1%増と日本を除く全地域で増収だった一方、卸売の抑制(11.2%減)が売上を下押しした。日本の売上高は上半期で公表ベース13.0%減(為替一定ベースでは1.0%減、主に円安の換算影響)だったが、第2四半期単独では為替一定ベースで2.8%増に改善し、現地の直営店が持ち直した。

ブルネロ・クチネリ

2026年上半期(〜6月)
売上高0.7十億+9.5%
EBIT0.1十億+12.6%
純利益0.1十億+2.0%

『クワイエット・ラグジュアリー』を象徴するブルネロ・クチネリは引き続き好調を維持した。上半期の売上高は為替一定ベースで13.3%増(公表ベース9.5%増、7億4,900万ユーロ)となり、EBITマージンは16.6%から17.1%に改善、EBITは12.6%増の1億2,800万ユーロ。純利益は為替差益の反動で財務費用が増えたことから、2%増の7,800万ユーロにとどまった。日本を含むアジア地域は為替一定ベースで14.1%増、売上構成比は28.7%で中国が牽引。日本単独の数値は開示していないが、同社は現地需要が引き続き堅調で第1四半期とほぼ同水準だったとし、通期見通しを為替一定ベースで10〜11%成長へ引き上げた。

シャネル

2025年12月期(通期)
売上高$19.3十億+3.0%
営業利益$4.7十億+5.2%
税引後利益$2.9十億−14.3%

新たにファッション部門アーティスティック・ディレクターに就いたマチュー・ブラジーを迎えた最初の通期となるシャネルの2025年12月期決算は、売上高が公表ベースで3.0%増の193億ドル(為替一定・比較可能ベースでは1.8%増)。営業利益は5.2%増の47億ドルとなったが、実効税率が27.7%から33.5%に上昇した影響で税引後利益は14.3%減の29億ドルにとどまった。フリーキャッシュフローは44%増加した。非上場の同社は日本を単独開示せずアジア太平洋地域に含めており、同地域は公表ベースで0.6%減(比較可能ベースで0.8%減)とわずかに減収。それでも同社は日本への投資を続け、福岡での新規出店を完了したほか、京都で日本初のハイジュエリーコレクションのローンチイベントを開催した。

海外ファッション・グループ

タペストリー(コーチ)

2026会計年度 通期(〜6月)
売上高$8.0十億+14.0%
営業利益$1.9十億+361.0%
純利益$1.5十億+734.0%

コーチを擁するタペストリーは2026会計年度を、売上高14%増の80億ドル、GAAP純利益は前年のキャプリ合併解消費用の反動もあって8倍超に伸ばして終えた。ただし日本は年間を通じて唯一のマイナス地域で、為替影響を除くベースで7%減。一方、大中華圏は35%増となった。

カプリ・ホールディングス

2027年3月期 第1四半期(2026年4〜6月)
売上高$0.8十億−3.5%
営業利益(調整後)$0.0十億+40.0%
純利益(調整後)$0.1十億+26.7%

ヴェルサーチをプラダへ売却(2025年12月完了)した後、2ブランド体制で迎えた最初の四半期は、ブランドごとに明暗がくっきり分かれた。売上高は3.5%減の7億6900万ドルだったが、調整後営業利益は40%増の2800万ドル。ジミー チュウは営業利益率がほぼ3倍の7.3%に上昇し(売上高+10.5%)、一方マイケル・コースは売上高が7.1%減、営業利益率も9.3%に低下と苦戦が続く。日本は開示せずアジア地域としてまとめており、そのアジアはマイケル・コースが唯一増収となった市場だった。

ラルフ ローレン

2027会計年度 第1四半期(2026年4〜6月)
売上高$2.0十億+14.0%
営業利益$0.3十億+25.0%
純利益$0.3十億+19.0%

ラルフ ローレンの2027会計年度第1四半期(2026年4〜6月)は、売上高が14%増(為替一定ベース13%増)の19億6,000万ドル。値引き抑制とプロパー販売の強さが続き、GAAPベース営業利益率は17.5%、調整後営業利益率は170ベーシスポイント改善の18.7%となった。成長を牽引したのは引き続きアジアで、売上高は24%増(為替一定ベース25%増)、中国単独では40%超の伸びとなり、通期の為替一定ベース増収率・利益率見通しを上方修正した。日本は単独開示されていない。

アディダス

2026年第2四半期(4〜6月)
売上高6.7十億+13.3%
営業利益0.6十億+5.0%
継続事業からの純利益0.4十億+6.0%

アディダスは四半期・上半期ともに過去最高の実績を記録した。2026年第2四半期の売上高は為替一定ベースで14%増(公表ベース13.3%増)の67億4,300万ユーロとなったが、ワールドカップ関連のマーケティング費用増(+2億1,200万ユーロ)が響き、営業利益の伸びは5%(5億7,400万ユーロ)、純利益は6%(3億9,800万ユーロ)にとどまった。この利益の伸び悩みを嫌気して株価は大きく下落したが、経営陣は通期の為替一定ベース増収率見通しを9〜10%に引き上げた。日本は韓国と合算での開示だが最も好調な地域の一つで、両国合計の売上高は為替一定ベースで四半期は18%増(上半期は21%増)、直営店(DTC)売上は25%増だった。

各社の背景にある業界全体の動きは、月次の百貨店売上高の推移(マーケット指標)をご覧ください。

Retail Earnings — floortok