イオン、2027年2月期第1四半期は増収増益で黒字転換 ツルハ・ウエルシア統合とベトナムのモール成長が牽引
イオンは2027年2月期第1四半期に、四半期として過去最高の営業収益・営業利益を計上し純利益も黒字転換した。要因として挙げたのはツルハ・ウエルシアのドラッグストア統合とベトナムのモール事業の伸びのほぼ2点のみで、本業である国内スーパー事業への言及はなかった。

イオンは2027年2月期第1四半期(2026年3月〜5月)決算で、四半期として過去最高の営業収益・営業利益を計上するとともに、純利益ベースでも黒字に転換したと、7月10日付で東京証券取引所に提出した決算資料で明らかにした。今回の黒字転換を牽引したのは、ツルハ・ウエルシアのドラッグストア事業統合と、ベトナムのショッピングモール事業の好調という、2つの具体的な要因だという。
同社によると、営業収益は前年同期比14.6%増の2兆9419億8100万円、営業利益は同33.6%増の752億300万円で、いずれも四半期として過去最高。親会社株主に帰属する純利益は138億900万円で、前年同期の65億7000万円の損失から黒字に転換した。
イオンは今回の黒字転換の主因として、ヘルス&ウエルネス事業を挙げる。同事業の収益は前年同期比89.9%増の6376億2800万円に達したといい、これはツルハホールディングスとウエルシアホールディングスという傘下の2つのドラッグストアチェーンの統合を引き続き進めていることによるという。海外では、ベトナムのショッピングモール事業が既存店売上高で28.8%増と伸びており、新規モールの開業が規模拡大に寄与しているとしている。
注目すべきは、今回の黒字転換についてイオンが挙げた要因の少なさだ。国内のドラッグストア事業統合と、東南アジアのモール事業という2つの柱以外、グループ全体としての増益理由は特に語られていない。同社の中核事業は依然として国内の総合スーパー(GMS)とスーパーマーケットの広大な店舗網だが、今回の決算内容を見る限り、四半期としての最高益を支えているのは、その中核事業の外側にある領域だ。ドラッグストア・調剤薬局は、高齢化が進む国内市場に加え、免税ショッピングを目当てに訪れる訪日客の需要も取り込める分野であり、東南アジアの不動産事業は、イオンが日本の同業他社に先んじて20年がかりで築いてきたモール網が実を結びつつある分野でもある。
主力だったはずのスーパー事業ではなく、ドラッグストアとベトナム事業がグループの成長を牽引するという構図がこの先も続くのか。10月に予定される第2四半期決算が、その答えの手がかりになるだろう。
前年同期比(%)