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イオンリテール、靴専門店運営のジーフットを吸収合併へ 2027年2月、ASBeeのノウハウをGMS売場に取り込む

イオングループ内のイオンリテールと靴専門店運営のジーフットが、2027年2月を効力発生日とする合併基本合意書を締結した。靴専門店としての品揃えノウハウを、別会社のままでなく自社の総合スーパー(GMS)売場に直接取り込むという判断だ。

日本の総合スーパーの売場を描いたイラスト。靴の陳列コーナーが隣接するアパレル売場へとなだらかに溶け込み、スーパーの看板と靴専門店の看板が継ぎ目の部分で重なり合っている。
イラスト:floortok.com

イオンリテール株式会社と株式会社ジーフットは11月5日、イオンリテールを存続会社とする吸収合併方式により、2027年2月1日を効力発生日として合併する基本合意書を締結したと発表した。イオン株式会社とこの2社の連名による発表。

イオンリテールはイオンの連結子会社で、総合スーパー(GMS)事業として小売店舗やショッピングセンターの運営などを担い、2026年2月末時点で395店舗、社員18,613人・時間給社員55,398人(8時間換算)を抱える。代表者は古澤康之氏。一方のジーフットは、イオングループのサービス・専門店事業として靴専門店「ASBee」などを運営し、同時点で586店舗、社員726人・時間給社員2,650人(8時間換算)。代表者は木下尚久氏。店舗数はジーフットの方が多いが社員数は少なく、靴専門店という業態の規模感を反映している。

両社は、地域の顧客の嗜好やライフスタイルの多様化、競争環境の変化を新たな成長機会ととらえ、両社が培ってきた強みを結集すると説明している。イオンリテールは、ジーフットが培ってきた靴専門店としての専門性と運営ノウハウを生かし、GMS各店の特性に応じて靴の品揃えや売場を拡大するとともに、アパレルや雑貨との連携を深め、靴を含めたトータルコーディネートを提案する売場づくりを進めるとしている。部門の枠を越えた商品・売場づくりは、同社が進めてきた衣料品改革の延長に位置づけられている。

専門店事業では、トレンド、ベーシック、ランニング、アウトドアといったテーマに沿い、ファッション性と機能性を兼ね備えた新業態の開発に取り組むとしている。イオンリテールの経営資源や顧客基盤を生かして仕入れや販売力を強化する一方、GMSの靴売場とは異なる魅力を備えた専門店づくりを目指すという。両社はまた、重複する管理・間接機能を集約し、商品・売場の改革に経営資源を重点配分する方針も示した。

今回の合意は、価格施策や新規出店というより、売場づくりと商品戦略に関する打ち手と見るべきだろう。靴専門店に売場を貸すのではなく、専門性そのものを自社に取り込む形であり、総合スーパーが単独の靴・アパレル専門店の品揃えや接客力になかなか太刀打ちできずにきた中での判断といえる。586店舗の「ASBee」をイオンリテールの395店舗と同じ会社に組み込むことで、GMS売場と独立した専門店事業の両方に専門人材を投入できる体制ができる一方、発表では「ASBee」というブランド名が合併後も維持されるのか、ジーフットの店舗のうちどれだけがすでにイオンのGMS内に併設されているのか、重複機能の集約が双方の従業員にどう影響するのかは触れられていない。2027年2月の合併成立後、注目すべき点だ。