カインズ、愛犬の写真に服を着せて確認できるAI試着サービスを開始
日本最大手のホームセンター・ペット用品チェーンの一つであるカインズが、愛犬の写真に服を着せた画像をAIで生成し、購入前に着用イメージを確認できる無料サービスを始めた。サイズ感がつかみにくく、ネットでは試着もできないペット用品というカテゴリーに向けた、小さいが実用的な一手だ。

カインズは10月30日、愛犬の写真に服を着せたイメージをAIで生成できる無料サービス「ペットウエアAI試着サービス」を始めたと発表した。利用者が愛犬の写真をアップロードまたはその場で撮影し、カインズのペットウエア商品から1点を選ぶと、AIがその服を着せた画像を生成する仕組みだという。
サービスはカインズのオンラインショップおよび公式アプリ内の専用ページ「petwear-simulation.cainz.com」から利用でき、会員登録は不要。対応するのは現時点で一部のペットウエア商品に限られ、対象もわんちゃん(犬)のみとなる。カインズは、実際に着せたときの見た目のイメージを知りたいという声に応える狙いだとし、生成した画像は保存のほか、そのまま購入手続きに進むこともできるとしている。なお画像はサイズ感やフィット感、安全性を判定するものではないため、購入前に各商品ページでサイズを確認するよう呼びかけるとともに、嫌がる犬に無理に服を着せないよう注意を促している。
カインズは、どの商品が試着・選択されたかという利用データを、早期予約の案内や、顧客ニーズに合った商品開発・在庫計画に生かす方針を示した。実店舗中心のホームセンターチェーンにとって、これは単なるオンライン上の仕掛けにとどまらず、仕入れ判断に使える情報収集の仕組みになる。商品が実際に売場に並ぶ前に、どのペットウエアが「試着」されているかを把握できる点は、通常であれば在庫投入後にしか得られない需要シグナルだ。
ペットウエアは見た目で判断しやすく、そもそも試着に出向く飼い主が少ない小さなカテゴリーであり、狙いを絞った手堅い一手といえる。とはいえ、新業態の店舗展開やペット・ホームセンター事業の拡大を各地で進めてきたカインズらしい打ち手でもある。今後、対応する試着アイテムがペットウエア全体にどこまで広がるか、それとも元々購入意欲のあった客の背中を押すだけの機能で終わるかは、対応商品数の広がり次第だろう。