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ユナイテッドアローズ「ドゥロワー」青山本店、9月10日にリニューアルオープン 2003年開業以来初の改装

ユナイテッドアローズの女性向けブランド「ドゥロワー」青山本店が9月10日、2003年の開業を手がけた同じデザイナーの手でリニューアルオープンする。23年を経てなお、刷新ではなく継承を選んだ判断が試される。

青山の静かな通りに面した、丸窓とグレーの漆喰アーチを持つ改装後のミニマルなブティック外観。エディトリアルイラスト風、文字やロゴなし。
イラスト:floortok.com

ユナイテッドアローズが展開する女性向けブランド「ドゥロワー」青山本店が9月10日にリニューアルオープンする。同社が8月7日付でPR TIMESを通じて発表した内容によると、2003年の開業以来、初めての改装になるという。

改装後の店舗は東京都港区南青山5-12-4に所在し、内装デザインは開業当初から一貫して手がけてきたワンダーウォールの片山正通氏が再び担当する。同社によると、片山氏が同店のデザインを手がけるのは開業から23年目にして初の改装だという。

同社はこの改装を「継承と深化」というコンセプトのもとで進めたと説明する。左右対称だった元のレイアウトを保ちながら、グレーの漆喰による楕円形アーチを新たに設け、空間に奥行きとリズムを加えた。引き出し型の什器や裸電球のシャンデリアは引き継ぐ一方、ファサードには新たに丸窓を採用し、新たな象徴として黒い大理石のカウンターを設置したという。

片山氏は発表の中で、実店舗の価値は商品との出会いと、その先にある体験にあるとの考えを示したという。

リニューアルオープンを記念し、ドゥロワーはイベント限定のアイテムを複数用意する。同社によると、152万9,000円のミンクジャケット、花びらをあしらったブラウス(10万8,900円)とスカート(13万2,000円)、Scyeとのコラボレーションドレス(14万8,060円)、マリー=エレーヌ・ド・タイヤックのリングなどを展開する。6万円超の購入者にはムートン素材のルームシューズのノベルティを数量限定で用意するという。営業時間は12時から20時。

片山氏を再び起用し、新たなデザイナーに委ねなかったこと自体が一つのメッセージだ。東京の旗艦店が23年間改装なしで営業を続けるのは長い部類に入り、生みの親であるデザイナーに再び依頼したことは、刷新よりも継承を選んだことを意味する。ドゥロワーというブランドの個性は、もはやこの店舗の意匠と分かちがたく結び付いているとの判断とも読める。これは商品(プロダクト)よりも立地と表現(プレイス・プレゼンテーション)を軸にした打ち手であり、ニュースの主眼はコレクションの刷新ではなく店舗そのものの改装にある。青山は日本の主要ブランドが集客よりもデザインの表明の場として選んできた通りであり、移転や縮小ではなく全面改装によって同じ場所にとどまる選択は、開業から20年以上を経てもなお旗艦店としての価値があるとの判断を示している。

9月10日に問われるのは新しいアーチの出来栄えだけではなく、価格設定でもある。152万9,000円のミンクジャケットを含む限定アイテムの価格帯は、2003年の開業当初から通う客層が今もこの住所に戻ってくるかどうかを試す仕掛けともいえる。