「GU」、新クリエイティブディレクター、フランチェスコ・リッソが手がける初のフルコレクションを発表
「GU」は、元マルニのクリエイティブディレクター、フランチェスコ・リッソが手がける初のフルコレクションを発表した。1,290円から5,990円の価格帯で商品構成全体を6つのコンセプトに再編する内容で、単発のカプセルコレクションではなく、ブランド全体をクリエイティブディレクター体制で刷新する試みだ。ミラノ仕込みの個性的な作家性が、ファストファッションの価格帯でも埋没せずに成立するかが問われる。

「GU」は、プラダで10年、その後マルニのクリエイティブディレクターを9年務めたイタリア人デザイナー、フランチェスコ・リッソが手がける初のフルコレクションを発表した。ファーストリテイリングによると、7月下旬に発売し、GUにとってブランド設立20周年の節目にあたるという。
ファーストリテイリングによると、今回の刷新は季節ごとの単一テーマではなく、「ミニマル」「クラシック」「プレイフル」「ユーティリティ」「スポーツ」「コージー」の6つのコンセプトを軸に商品構成全体を組み直したもので、コレクション名は「自由」を意味する日本語「ジユウ」に由来するという。対象商品の価格帯は1,290円から5,990円。リッソ氏は、普段の装いは実用性と表現力を両立させ、親しみやすさの中にも意外性を持たせられるはずだと述べている。
ファーストリテイリングの柳井正会長兼社長は、GUをグループの次の成長を牽引する存在と位置づけ、GUの黒瀬友和社長は、価格に消費者が驚くはずだという趣旨のコメントを寄せたという。
ミラノの個性派メゾンを9年率いたデザイナーに、6,000円未満が中心の価格帯のブランド全体を任せるのは、GUがこれまで得意としてきた単発のデザイナーコラボとは質の異なる賭けだ。今回はコレクションの一部ではなく、ブランド全体をクリエイティブディレクター体制で刷新する試みであり、アパレルメゾンがコレクション全体を刷新する動きに近い。成否は、リッソ氏の作家性が6つのコンセプトに分散し、GUの価格帯に落とし込まれてもなお埋没しないかにかかる。20周年という節目にこれを合わせたこと、そして黒瀬社長自らが価格を強調したコメントからは、この緊張関係こそ消費者が注視する点だと会社側も認識していることがうかがえる。