星のや京都、平安貴族の宮廷文化をテーマにした秋季限定プログラムを1日1組限定で開始
星野リゾートは11月から12月にかけて、星のや京都で平安貴族の宮廷文化をテーマにした秋季プログラムを1日1組限定で実施する。和歌の講義や香づくり、屋形船遊びなどを組み合わせた内容で、料金は宿泊費とは別に最大25万8千円。

星野リゾートは、京都・奥嵯峨にある旅館「星のや京都」で、平安貴族の宮廷文化をテーマにした秋季限定の宿泊プログラムを2026年11月15日から12月10日まで実施する。同社が9月1日付で発表したプレスリリースによると、3日間2泊の「Signature Autumn Stay」は1日1組(1〜2名限定)とし、料金は1名なら19万5千円、2名なら25万8千円(税・サービス料込み)。これは宿泊費とは別のプログラム料金だという。
発表によれば、プログラムは学芸員による「百人一首」の講義や、京都の老舗香木店・山田松香木店の指導のもとで自らの練香を調合する香づくり体験から始まる。このほか、小倉山の朝の散策と「浮見茶室」での朝食、平安時代の「かさねの色目」を意識した昼食、樹齢およそ400年とされるモミジの木の下での呼吸法体験なども盛り込まれている。
夜には屋形船「翡翠」をチャーターしての川遊び、客室でいただく紅葉鍋(鹿肉の鍋料理)の夕食、懐石の夜には「隠れ庭」でのアペロと「薫香バー」でのウイスキーペアリングが用意されているという。星野リゾートは、奥嵯峨が平安貴族の別荘地であった歴史を、企画の背景として位置づけている。
この設計はテーマこそ平安風だが、仕組み自体は目新しくない。1日1組という厳格な上限は、講師や香道家、屋形船チャーターといった固定費のかかる企画を、メニューの一項目ではなく希少な看板商品に変える仕組みで、京都で最も競争が激しい季節に、客室単価の引き上げだけに頼らずプログラムそのもので差別化を図る手法だ。11月から12月上旬は京都の紅葉シーズンのピークにあたり、宿泊需要も価格もすでに高止まりし、オーバーツーリズムへの懸念も強い時期にある。1組限定という枠組みは、プログラムが呼び込む新たな来訪者数そのものを抑えながら、施設全体の話題づくりには広く効く構図だ。この希少性が本当に宿泊体験の質のためなのか、京都の暦の中で最も逼迫した週に上乗せ料金を取るための仕掛けなのかは、発表からは読み取れない。