三越伊勢丹、都心5店舗の9月売上が11.0%増 銀座店は2割近く伸びる
三越伊勢丹ホールディングスの9月度売上速報によると、伊勢丹新宿本店・三越日本橋本店・銀座店など都心5店舗の店頭売上高は前年比11.0%増。銀座店は19.9%増と大幅に伸びた一方、立川・浦和の2店は前年割れとなり、成長が都心3店と海外顧客売上の回復に大きく依存する構図が浮かぶ。

三越伊勢丹ホールディングスは10月1日付の国内百貨店事業売上速報で、伊勢丹新宿本店・三越日本橋本店・三越銀座店・伊勢丹立川店・伊勢丹浦和店の都心5店舗((株)三越伊勢丹)合計の9月の店頭売上高が、前年同月比11.0%増になったと発表した。店舗別では三越銀座店が19.9%増と最も伸び、伊勢丹新宿本店が11.5%増、三越日本橋本店が9.2%増で続いた。
ただし、5店舗すべてが増収だったわけではない。伊勢丹立川店は7.2%減、伊勢丹浦和店は1.3%減と、郊外の2店は前年を下回った。札幌丸井三越や仙台三越、広島三越などの地域百貨店事業会社(合計2.5%増)を含めた国内百貨店事業全体では、9月の売上高は前年比8.3%増だった。
海外顧客売上高は(株)三越伊勢丹で前年比35.5%増となり、同社は「回復基調が続いている」とした。高い客単価を維持しながら、買上客数も前年を上回ったという。同社は今後、購買データに基づくレコメンドが可能な海外顧客向けアプリや、海外顧客向けの外商サービスの強化によって、この伸びをさらに安定させたい考えを示した。
国内の伸びについて同社は、特に関係の深い顧客向けの特別催事「丹青会」「逸品会」が前年を大きく上回ったことに加え、外商を中心とした「ひとの力」とアプリ・カードによるデータ活用で識別顧客との関係が深まったことを要因に挙げた。識別個客向け売上高は都心5店舗で9.6%増。品目別では美術・宝飾・貴金属が14.5%増、婦人服・洋品が17.3%増と伸びた。
数字が示すのは、三越伊勢丹の成長が依然として都心3店舗と回復基調にある海外顧客需要に大きく依存している構図だ。郊外2店や大半の地域百貨店が横ばいないし前年割れにとどまるなか、旗艦3店は業界内でも際立った伸びを記録しており、グループ全体では不均衡な成長パターンが続いている。
前年同月比(%)