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伊勢丹新宿店、ガラス張りの実演ステージ「マ・パティスリー」開設——デザート売場は33ブランド体制に

三越伊勢丹は伊勢丹新宿店の地下デザート売場に、全面ガラス張りの実演ステージ「マ・パティスリー」を新設する。週替わりでパティシエを迎える仕掛けで、周辺のデザート売場も27から33ブランドへ拡大する——都心の旗艦店が食品売場に新規出店を積み増す珍しい事例だ。

デパ地下のパティスリー売場を描いたフラットなイラスト。ガラス張りの実演厨房でパティシエが仕込みをし、宝石のようなデザート売場を客が静かに眺めている。
イラスト:floortok.com

三越伊勢丹は、伊勢丹新宿店の地下1階デザート売場に、全面ガラス張りの厨房を持つ実演ステージ「マ・パティスリー」を7月15日にオープンすると発表した。買い物客はパティシエやショコラティエが実際に菓子を仕上げる様子をガラス越しに見られるようになる。同時に、周辺のデザート売場のブランド数は27から33へと拡大し、今回の改装で完成形を迎えるという。

「マ・パティスリー」では、国内外のパティシエ・ショコラティエを週替わりで招き、時にはシェフ2組を組み合わせて紹介するという。オープニングを飾るのは、パリ7区に本店を構え2024年に東京へ進出した「MORI YOSHIDA」で、7月15日から21日まで登場する。続く7月22日から28日には、千葉・柏のチョコレート専門店「カラティール」とフランス菓子の「パティスリー レッセ・ヴィブレ」のコラボレーションが、7月29日から8月4日には、モンサンクレール・グループ出身のシェフが手掛ける「ラトリエ ヒロ ワキサカ」と「プレフェランス」の組み合わせが登場する。

実演ステージと並ぶデザート売場「カフェ エ シュクレ」は5月20日から段階的に開業しており、7月15日に全ブランドが出そろう。ブランド数は27から33へ増え、新たにスウェーデン発のベーカリー「エクベリ」やチョコレート専門店「セバスチャン・ブイエ」など6ブランドが加わるという。三越伊勢丹は、地下の洋菓子売場を「カフェ エ シュクレ」「グランアルチザン」「マ・パティスリー」の3区画に再編する取り組み全体を「ラ・グランテシテ 洋菓子サンク プロジェクト」と位置づけ、社内では「菓子の街」というコンセプトを掲げているという。

実演を伴う売場づくりへの投資は、通販や中食の拡大で「デパ地下」(地下食品売場)への来店動機が薄れがちな中でも、百貨店が売場を削るのではなく増やす方向に賭けていることを示す。週替わりでシェフの顔ぶれが変わる仕掛けは、値引きに頼らず来店理由をつくるプロモーションであり、厨房を見せる演出そのものが商品の価値を語るプレゼンテーションでもある——両方を兼ねた打ち手だ。6ブランドの追加自体は数字としては小さいが、都心の旗艦店がデザート売場に新規テナントを積み増す例は今や珍しく、その意味で見ておく価値がある。