J.フロントの8月百貨店売上減、その大半は大丸梅田店の改装によるもの
J.フロント リテイリングの8月の百貨店売上高は前年比0.6%減と、前月から一転して前年割れとなった。ただし改装中の大丸梅田店(同45.8%減)を除けば、グループの残りの店舗は実際には増収だった。

J.フロント リテイリングは9月1日付の月次売上速報で、8月の百貨店事業合計の売上高が前年比0.6%減となったと発表した。前年比0.6%増だった7月から一転しての前年割れとなる。
この落ち込みはほぼ1店舗に起因する。改装工事で売場面積が縮小している大丸梅田店は、8月の売上高が前年比45.8%減となり、7月の同38.4%減からさらに落ち込みが深まった。同社によると、梅田店を除くと数字は一変し、百貨店事業合計は同3.8%増、大丸松坂屋百貨店合計も同3.0%増となる。
梅田店を除く各店はおおむね堅調だった。同社によると、8月は15店舗中9店舗が前年実績を上回り、大丸札幌店(同15.4%増)と博多大丸(同16.3%増)が2桁増を牽引したほか、大丸京都店(同9.0%増)、松坂屋上野店(同9.9%増)も伸びた。
同社は梅田店以外の逆風要因として、前年に押し上げ要因となった大阪・関西万博の反動と、免税売上高の珍しい落ち込みも挙げた。大丸松坂屋百貨店合計の免税売上高は前年比1.5%減(梅田店を除くと同4.7%増)となった。免税客数は同22.1%減となった一方、客単価は同26.4%増と大きく伸びており、訪日客数の伸びが鈍る中でも客単価の上昇で免税売上を下支えする構図は、日本の百貨店各社に共通しつつある。
今回の減収は、同じ週に発表した2社の実績とは対照的だ。エイチ・ツー・オー リテイリングの阪急阪神百貨店は8月の売上高が全店計で前年比6.8%増、旗艦の阪急梅田本店は同10%増となったほか、三越伊勢丹も増収だったとfloortokはすでに報じている。J.フロントについて言えば、今回の落ち込みは需要の弱まりというより時期的な要因が大きい。大丸梅田店の改装がどの程度の重しになっているか、そして改装後のフロアが再開した際にどれだけ速く数字が戻るかが、今後の注目点となる。
前年同月比(%)