グッチの不振がケリング第3四半期の重荷に、日本・中国の客数が下振れ
ケリングの第3四半期の売上高が横ばいを保てたのは、ジュエリーとアイウェア部門が伸びてグッチの不振を相殺したためだ。ケリング自身の発表は、客数減少の要因として中国本土とともに日本を名指ししており、日本国内の主力売場を直撃する内容となっている。

ケリングは10月22日の発表で、2026年第3四半期の売上高が報告ベースで前年同期比ほぼ横ばいの33億4500万ユーロ(同一基準では1%減)だったと明らかにした。ジュエリー部門とアイウェア部門の増収が、グッチの減収を相殺した。2026年1〜9月期の売上高は105億6500万ユーロで、報告ベースでは2%減、同一基準では横ばいだった。
ケリング最大のブランドであるグッチの第3四半期売上高は12億9100万ユーロで、同一基準で6%減となり、グループ内で最も落ち込みが大きかった。直営店の売上高は同一基準で9%減少し、ケリングはその要因を客数の減少だと説明している。「客数は依然として制約要因であり、特に中国本土と日本でアジア太平洋地域の業績の重荷になった」とケリングは述べ、一方でコンバージョン率や客単価は改善したとした。ホールセール(卸売)はまだ小さいながら伸びを続け、同一基準で45%増の1億2000万ユーロとなり、グッチの第3四半期売上高の9%を占めた。
ただし、日本における客数の問題はケリング全体で一様ではない。ブシュロンやポメラートを傘下に持つケリング ジュエリー部門は、第3四半期に同一基準で11%増となった。ケリングによると、ブシュロンは「日本と韓国で好調な業績」を上げ、ポメラートも「特に日本で勢いを強めている」という。ケリング アイウェアも同一基準で4%増となった。グッチの直営店にとって重荷となっている同じ日本の客足が、ケリングの説明によれば、ジュエリー部門の2ブランドを支える要因にもなっている。
それでもケリングは店舗網の縮小を続けており、1〜9月期で純105店を閉鎖し、通期では少なくとも125店の純閉店を見込むという。最高経営責任者(CEO)のルカ・デメオ氏は「グッチの回復は依然として我々の最優先事項だ」と述べ、サンローラン、ボッテガ・ヴェネタ、ブリオーニ、そしてジュエリー・アイウェア両部門が勢いを維持していると評価したうえで、バレンシアガとアレキサンダー・マックイーンの刷新に力を入れていると語った。日本についての現状の見立てはまだら模様だ。グッチの売場は客足の回復を待つ必要がある一方、代わって伸びているジュエリー部門は、グループ全体の不振を覆い隠しているに過ぎないとも言える。
同一基準の前年同期比(%)