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ロロ・ピアーナ、表参道に新旗艦店を開業 国内15店舗目

ロロ・ピアーナが東京・表参道にメゾン専用の4層旗艦店を開業した。1999年の日本進出以来15店舗目となるこの新店は、専用アトリエと完全予約制のVIPルームまで備えた「建物そのものを新設する」投資であり、LVMH傘下のクワイエット・ラグジュアリーを掲げる同メゾンが、今なお東京を特別扱いしている証といえる。

多層階のブティック内部を斜めの奥行きで描いた、落ち着いたモノトーン基調の編集イラスト。下層階には布をかけたアトリエの作業台と、折りたたまれた生地を手に取るシルエットの人物、小さな金色のアクセント。
イラスト:floortok.com

ロロ・ピアーナ ジャパン合同会社は10月15日付の発表で、東京・表参道にメゾン専用に新設した地下1階を含む4フロアの旗艦店を開業したと明らかにした。開業は10月9日で、1999年8月に伊勢丹新宿店で日本第1号店を開いて以来、国内15店舗目となる。

ファサードは建築家・青木淳が手がけ、イタリア・トスカーナ地方で焼いた1,400枚超のテラコッタタイルを使用。鉱物顔料で着色したブランド独自の7色展開で、シグネチャーカラー「クンメル」を含むと同社は説明している。

店内は、1階がアクセサリーと革小物を中心に、壁面にはスカーフとストールを展示。ウィメンズは1階から始まり、落ち着いた色調と木の質感を取り入れた2階へと続く。3階はホームコレクションのフロアで、アーティスト、サルヴァトーレ・エンブレマによるジュートキャンバス作品や、今年のミラノ・デザイン・ウィークで初披露されたブランケット「オーラ・ドーロ」を展示する。地下1階はメンズフロアで、創業期の店舗にあったというオープン什器「パンタロナイオ」を中心に構成し、修理・お手入れを請け負うアトリエを併設。ヴィキューニャ、カシミヤ、ベビーカシミヤ、独自素材「ギフト・オブ・キングス」、コットン、リネンといった素材のストーリーを紹介する展示も設ける。

3階の鏡張りの扉の奥には、完全予約制のVIPルームが男女別に用意される。ウィメンズ用の部屋にはムラーノガラスのシャンデリアを、メンズ用の部屋には落ち着いたトーンでウォークインクローゼット風のしつらえを施した。開業に合わせ、ギフト・オブ・キングス素材のネイビー「モラン・ボンバー」、2サイズ展開のトートバッグ「ジエラ・ショッパー」、ボタニカル柄シルクの限定「エクストラポケットL19」など、この店舗向けの限定アイテムも用意した。10月29日から11月1日までは、開業記念インスタレーション「マスター・オブ・ファイバーズ」を開催し、生カシミヤ原毛を用いた彫刻的な展示と、主にピエモンテ州ヴァッラーロにあるブランドのアーカイブから選んだ作品を併せて紹介する。

本当の主張は建物そのものにある。既存の箱を改装するのではなく、表参道というもっとも注視され、賃料水準も高い通りの一角に、ブランド専用の建物を新設した。これはLVMH傘下ならではの資本投下であり、グループが依然として東京を「専用の建物を構える価値のある市場」とみなしている証といえる。予約制のVIPルームと店内アトリエの併設も同じ方向を示す――修理やプライベートフィッティング、アーカイブを通じた物語づくりといった関係性の層を、後付けではなくフロア設計の段階から組み込んでいるのだ。百貨店文化で鍛えられた日本のラグジュアリー市場では、4層の旗艦店が在庫だけでなく、どこまでのサービスの厚みを提供できるかが問われる。

1999年に伊勢丹新宿店の一区画として日本第1号店を開いてから27年、ロロ・ピアーナは表参道に専用の建物を構えるだけの事業基盤を日本で築いたことになる。開業記念インスタレーションが終わった後、上層フロアで何が起きるかの方が、より平凡だが本質的な試金石だろう――開業の人出が去った後、このための店づくりが定価販売につながるかどうかだ。