floortok

ジャーナル

·
ニュース

松坂屋名古屋店、南館改装の仮囲いを昭和初期「マツザカヤマンガ」展示空間に

松坂屋名古屋店は、南館改装中の仮囲いを、約90年前の1933年頃に同店が広告用に制作した漫画「マツザカヤマンガ」の展示空間に変えた。工事中の壁を、自社が積み重ねてきた小売の歴史を見せる場に仕立てている。

デパートの工事用仮囲いに昭和初期風の漫画のコマが並び、シルエットの来店客が見入るイラスト
イラスト:floortok.com

J.フロント リテイリング傘下の大丸松坂屋百貨店は10月17日付の発表で、松坂屋名古屋店の南館改装に伴う仮囲いを、同社が昭和8年(1933年)頃に制作した広告用の子供向け漫画「マツザカヤマンガ」の展示スペースとして活用すると明らかにした。展示場所は南館1階で、会期は11月末までとしている。

「マツ坊とサカエさん」「ピンコチャンモノガタリ」「トンちゃんとチコ」といった作品群は、松坂屋が配布したとみられるチラシの裏面に掲載されていたという。J.フロント リテイリング史料館が保管する原画は11人の作家によるもので、発表では田河水泡、島田啓三、加藤武子の3人の名前が挙げられている。田河水泡はのちに、戦前を代表する漫画作品のひとつ「のらくろ」を手がけたことで知られる。

多くの買い物客にとって、改装中の仮囲いは素通りするだけの壁にすぎない。松坂屋は自社が90年以上前に手がけた広告用漫画のアーカイブを使うことで、工事中の店舗を名古屋の買い物客が思わず足を止めたくなる場所に変えようとしている。