メルカリ、真贋鑑定・動作確認済みの中古ブランド品と電子機器を扱う新ECサイト「m department」を始動
メルカリは7月14日、真贋鑑定・動作確認済みの中古ブランド品と整備済み電子機器を扱う新サービス「m department」を、既存アプリとは別建てで始動した。開始時点の出店数は88社。「新品と個人間の中古売買の中間」と位置づける今回の一手は、国内最大のフリマアプリを、真贋・品質保証を軸にしてきたリユース専門業者とより直接競合する立場に押し出す。

メルカリは7月14日、真贋鑑定や動作確認を経た中古ブランド品・整備済み電子機器を扱う新サービス「m department」を始動した。既存のメルカリアプリとは別建ての専用ECサイトとして運営し、開始時点で88社が出店しているという。
同社によると、出店できるのは一般の個人ではなく、審査を通過した事業者に限られる。電子機器(スマートフォン、タブレット、ノートPC、カメラ)は検品・修理・清掃・バッテリー検査・データ消去を経たうえで180日間の動作保証を付け、バッグや時計、貴金属、衣類、靴などのブランド品は専門の鑑定士が真贋を確認するという。返品可能期間は電子機器がカテゴリーに応じて7〜30日、ブランド品は10日としている。
メルカリはこのサービスを、新品購入と、自社アプリが担う一般的な個人間の中古売買との「中間に位置する第三の市場」と位置づける。同社の調査では、高額な中古品の購入に不安を感じる消費者が約7割にのぼり、その理由は真贋や動作への懸念だったといい、この不安を取り除く仕組みとして設計したという。別の市場調査を引用し、整備済みスマートフォン市場だけで世界全体で2033年までに約994億ドル規模に達する可能性があるとも紹介している。
注目すべきは、メルカリがこの新事業を既存のメルカリアプリ上ではなく、あえて別サイトで展開している点だ。同社の主力アプリは、誰でも自由に出品できる仕組みと「自己責任」の価格形成の上に成り立っており、それこそが国内最大の個人間フリマを築いた強みだった。その同社が、鑑定士による審査付きの別サイトを新設したこと自体、価格ではなく信頼こそがいまだに高額な中古ブランド品や高機能な中古家電の購入を妨げていることを認めた形といえる。この一手は、メルカリの出自であるフリマ的な出品というより、真贋・品質保証を軸に事業を築いてきたリユース専門業者(質店やブランド買取・販売チェーンなど)とより直接競合する領域に踏み込むものだ。