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ミシュランガイド、ワイナリー格付けを開始——最初の対象はブルゴーニュ

ミシュランガイドが初めてワイナリー向けの格付けに乗り出した。4段階評価の最初の対象はブルゴーニュ。星やキーと同じ壁に飾れる、新しい種類の「お墨付き」だ。

アーチ状の石造りのブルゴーニュの地下蔵を見通すイラスト。棚に並ぶワインボトルが長い対角線上に奥へと連なり、真鍮色のテイスティングカップが唯一の暖かな差し色となっている
ブルゴーニュのワイナリーが眠る地下蔵——ミシュランが新格付け「グレープ」で最初に評価する産地だ。 · イラスト:floortok.com

ミシュランガイドは2026年7月7日、ワイナリーを対象とした初の格付け「ミシュラン・グレープ(MICHELIN Grapes)」を創設すると、同ガイド自身のニュースルームで発表した。評価は4段階で、上から「スリーグレープ」「ツーグレープ」「ワングレープ」、そして入り口となる「セレクテッド(Selected)」の称号が加わる。ガイドによれば、対象地域はまずブルゴーニュから始まるという。

ミシュランが「食べる場所」「泊まる場所」ではなく、造り手そのものを対象とする格付けを設けるのは初めてだ。レストランの星やホテル向けの「キー」制度は、いずれも調査員が実際に足を運び、その場で体験できる対象を評価してきた。一方でワイナリーは性質が異なる。ダイニングの外側で、商品そのものと、それを生み出す造り手の技を評価する格付けとなる。

「ミシュラン・グレープ」は、同ガイドがこれまでにワインの分野で積み重ねてきた二つの布石の延長線上にある。2004年に導入したペアリングのピクトグラムと、2019年に始めた「ソムリエ賞」だ。三つを並べて見ると、レストランの提供品としてワインを認めた段階から、それを提供する人材を評価する段階へ、そして今回、造り手そのものを格付けする段階へと、ガイドがワインの分野で持つ発言力を段階的に広げてきた流れが見える。

floortokの視点で興味深いのは、味わいの評価内容そのものではなく、その仕組みだ。ミシュランの格付けは、料理の評価であると同時に、常に販促上のてことしても機能してきた。客が実際に試す前から「誰を信頼すべきか」を示し、評価された側には、店頭やラベル、ワインリストに掲げられる象徴を与える。その仕組みをワイナリーにまで広げるということは、日本の小売店やレストランにとって、新たに持ち運び可能な「お墨付き」が一つ増えることを意味する。グレープの称号を得たボトルは、デパ地下のワイン売り場やホテルのセラー、ソムリエのワインリストに並ぶ時点で、星付きシェフの名前と同じように、すでに「お墨付き済み」として届く。この称号が日本の買い手にとって実際に意味を持つかどうかは、ミシュラン・グレープがブルゴーニュの先へどこまで、どれだけ速く広がるか——そしていつか、より身近な産地の造り手にまで届くかにかかっている。