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三井不動産と関電不動産開発、クボタ難波旧本社跡地に1万2500人収容アリーナ整備で基本協定

クボタが130年にわたり本社を構えた難波の跡地を、アリーナとホテル・商業施設に明け渡す。グラングリーン大阪への本社移転からわずか3カ月後の発表だ。

夕暮れの大型複合開発を描いた落ち着いたイラスト。アリーナのシルエットとホテルタワー、屋根付きアーケードが並び、広場を横切る一人のシルエットの人影。
イラスト:floortok.com

三井不動産と関電不動産開発は8月5日、クボタの大阪・難波にある旧本社跡地を活用し、収容人数約1万2500人のアリーナとホテル、商業施設を整備する基本協定をクボタと締結したと発表した。

対象地は難波駅に近い大阪市浪速区敷津東一丁目にあり、面積は約2万4000平方メートル。クボタが約130年にわたり本社を構えてきた土地で、同社は施設の老朽化を理由に本年5月1日、本社機能をグラングリーン大阪のパークタワーへ移転している。

基本協定によると、アリーナ(仮称「クボタ LaLa arena」)は三井不動産が整備・運営を担い、ホテルと商業施設は関電不動産開発が手がける。街区全体の呼称は「Kubota field」とされる。最寄り駅は複数あり、徒歩6分から12分の距離だという。

開業時期は「2032年以降」を目指すとしており、投資額や延床面積、客室数といった詳細は明らかにされていない。今回の発表はあくまで基本協定であり、着工時期を示すものではない。

小売の賭けでもある

アリーナ開発の採算は、興行のある夜だけで成り立つものではない。floortokの見立てでは、この計画の本質は、イベントのない年間300日以上、隣接するホテルや商業施設に恒常的な人の流れを生み出す点にある。郊外の更地ではなく、大阪でも屈指の商業・飲食密集地である難波を選んだのは、来街の習慣がすでに根づいた場所の方が、アリーナ客を消費に結びつけやすいという判断だろう。

今回の協定が示しているのはクボタ自身の選択でもある。都心にまとまって残る2万4000平方メートルの更地をオフィスや住宅棟として単純に売却するのではなく、数十年単位のエンターテインメント・宿泊事業パートナーシップを選んだ。跡地の価値を、単純売却より人の流れが生む価値で測る賭けといえる。開業まで6年以上を残す中、投資規模やホテル運営会社、アリーナの稼働計画といった、今後を左右する数字はまだこれからだ。