三井不動産、ららぽーとTOKYO-BAY北館Ⅱ期の建築に着工 全600店舗へ、2028年夏開業予定
三井不動産は、千葉県船橋市の旗艦モール「三井ショッピングパーク ららぽーとTOKYO-BAY」北館の建て替え計画のうちⅡ期工事に着手したと発表した。約200店舗を追加し、屋内型スタジアムコートも新設して2028年夏の開業を目指す。小売りだけでなくスポーツ・レジャーで来街動機をつくる、既存施設リニューアル戦略の最新事例だ。

三井不動産株式会社は11月4日、千葉県船橋市の「三井ショッピングパーク ららぽーとTOKYO-BAY」北館の建て替え計画のうち、Ⅱ期工事に着手したと発表した。完成・開業は2028年夏を予定する。
同社によると、同施設は1981年4月に日本初の「ららぽーと」として開業した(開業当時の名称は「ららぽーと船橋ショッピングセンター」)。北館の一部は建て替えに向け2023年1月に一時閉館した。Ⅰ期は2025年10月31日に「ノースゲート」として再開業し、96店舗が入った。Ⅱ期では同区域の店舗数を、建て替え前の約150店舗から約200店舗に増やし、再開業後のららぽーとTOKYO-BAY全体の店舗数は約600店舗となる見込みだ。
Ⅰ・Ⅱ期を合わせた延床面積は、建て替え前の約97,000平方メートルから約103,200平方メートルに、商業施設面積は約45,000平方メートルから約60,200平方メートルに拡大するという。「ららぽーと三井ビル」を含む施設全体では、延床面積が約431,700平方メートル、商業施設面積が約166,400平方メートルに達する見通しで、建物は地上3階建ての鉄骨造、駐車場は約7,200台分を確保する。
Ⅱ期の目玉は、北館の中央広場に代わり約3倍の規模で新設する屋内型スタジアムコートで、スポーツ・エンターテインメントイベントへの活用を想定する。同様の施設は、2022年11月開業の「三井ショッピングパーク ららぽーと堺」(大阪府堺市)や、2025年4月開業の「三井ショッピングパーク ららぽーと安城」(愛知県安城市)に既に導入済みという。全長約350メートルの「ハーバー通り」は、Ⅰ・Ⅱ期を通じて幅を従来の2倍に拡張し、人工芝の広場や遊び場、南館内の階段状の「かいだん広場」を新設する。デザインコンセプトは、南船橋の工業・産業の歴史を踏まえた「インダストリアルワーフ(工業埠頭)」とし、同社が40年以上続けてきたという「経年優化」のまちづくりを継承すると説明している。
周辺施設との連携も図る。2023年11月にJR南船橋駅直結の商業施設として開業した「ららテラスTOKYO-BAY」、2024年4月に竣工し同年7月にこけら落とし公演を行った収容約1万人の多目的アリーナ「LaLa arena TOKYO-BAY」と連携し、街全体でスポーツ・エンターテインメントを楽しめるイベントやコンテンツを検討するとしている。投資額は開示していない。基本デザインは東急設計コンサルタント、両期の詳細設計・監理は大成建設が担当し、Ⅱ期の施工は大成建設・大成ユーレック・安部日鋼工業の共同企業体が行う。完成後の運営は三井不動産コマーシャルマネジメントが担う。環境性能では設計一次エネルギー消費量を30%以上削減するBELS認証の取得を目指すほか、DBJグリーンビルディング認証では最高評価の5つ星を既に取得している。
今回の計画は、総合スーパーと駐車場で東京湾エリアの客を集めてきた1980年代開業の老舗モールが、商品の入れ替えだけでは集客を維持できないと見ていることを示す。中央広場を屋内型スタジアムコートに置き換え、隣接する収容1万人のアリーナと組み合わせる手法は、ショッピングセンターというより「イベントを目当てに訪れ、その流れで買い物をする」まち区域に近い。三井不動産は堺や安城でも同じ手法を導入しており、今回が一度限りの試みでないことがうかがえる。Ⅱ期の完成は2028年夏で投資額も非公表のため、むしろ注目すべきは再開業後の店舗数で、約600店舗という規模をスポーツ・レジャー主体の集客で維持できるかが今後の課題として残る。