三井不動産、東北最大級アウトレットモール「仙台港」の事業継続へ借地契約を延長
宮城県との新たな事業用定期借地権契約が、開業18年を迎えた三井アウトレットパーク仙台港の営業継続を決めた。日本の大型郊外モールの多くが、開発会社が所有しない借地の上に成り立っているという構造をあらためて映し出す一件だ。

三井不動産は9月28日、宮城県との間で新たな事業用定期借地権設定契約を締結したと発表した。この契約により、2008年9月の開業以来、当初の借地契約に基づいて運営してきた「三井アウトレットパーク仙台港」の営業継続が決まった。
同施設は仙台市宮城野区中野に位置する県有地、約87,000平方メートル(26,318坪)の敷地に立地し、仙台港インターチェンジから約2.5km、JR仙石線中野栄駅から徒歩8分の場所にある。鉄骨2階建て、延床面積約34,000平方メートル(10,285坪)の建物に約120店舗が入り、フードエリア「杜のみなとマルシェ」、フードコート「杜のキッチン」、観覧車「ポートフラワー」を備える。
三井不動産は、開業から18年をかけて「東北エリア最大級」のアウトレットモールへと成長し、広域から集客してきたとしている。今後も施設の魅力向上に努め、仙台港エリアのにぎわいと地域の魅力づくりに貢献していくとしているが、投資額や改装の範囲、新契約の期間・開始時期には言及していない。
発表文には新契約の期間や開始日は明記されていない。だが、この案件が示す構造そのものが、日本で商業施設を開発する関係者にとって重要な示唆を持つ。国内の大型郊外型モールの多くは、県や市町村が保有する土地に事業者が定期借地権を設定して建設・運営する形をとっており、建物の耐用年数より先に契約期限という壁が事業の採算を規定する。宮城県が入札や用途転換ではなく三井不動産との再契約を選んだこと自体、東北で事実上一強とも言えるこの立地でのアウトレット業態への信任を示している。