モンクレール、26-27年秋冬シューズでリック・オウエンス、クラークス・オリジナルズ、ムーンブーツと協業
モンクレールは2026-27年秋冬シューズで、リック・オウエンス、クラークス・オリジナルズ、ムーンブーツという性格の異なる3つの名前を、ひとつの靴のプラットフォームに乗せる。発売は9月上旬から11月下旬にかけて段階的に行われる。

モンクレールが2026-27年秋冬(FW26)シューズコレクションを発表した。同社のプレスリリースによると、目玉は「トレイルグリップ」プラットフォームを軸にした3つのデザイナー・コラボレーションで、リック・オウエンス、クラークス・オリジナルズ、ムーンブーツがそれぞれ異なる解釈を加える。発売は9月上旬から11月下旬にかけて段階的に行われる。
先陣を切るのは「モンクレール×クラークス・オリジナルズ トレイルグリップ・ワラビーGTX」で、9月上旬に発売される。クラークスの看板モデル「ワラビー」を、カーキまたはベージュのスエードで再構築し、防水透湿素材ゴアテックスの裏地と、モンクレールのシグネチャーであるトレイルグリップ・ビブラムソールを組み合わせたと同社は説明する。
続く「モンクレール×リック・オウエンス トレイルグリップ・メガレース」は11月下旬発売で、色はブラックまたはトーナルクラウドグレー(いずれもベージュの靴紐)。パデッドナイロンとレザーを用い、湾曲した重なり合うアッパーパネル、彫刻的なパデッドカラー、後方レーシングシステムを特徴とする。3モデルの中でもっとも実験的な一足で、オウエンス自身のランウェイの造形に近い。
同じく11月下旬発売の「ムーンブーツ×モンクレール・グルノーブル アイコン・ハイ・ロデオ」は、アスペンで開催されたモンクレール・グルノーブルの26-27年秋冬ランウェイでお披露目された。同社はスノーブーツとカウボーイブーツを融合させたデザインと位置づけ、スエードとヌバックレザーに刺繍のディテール、ナッパレザーのヒールとバンドを組み合わせ、チェスナットとカリブーの2色で展開する。
3つのコラボに加え、定番の「トレイルグリップ」「ピーク」シリーズも刷新される。トレイルグリップGTXは新色オレンジとライラック×ブラック、グレー×ブラックのカラーブロックを追加。より軽量なトレイルグリップ・ライト3やトレイルグリップ・エイペックスGTX、女性向けのラグソールブーツ「ヴェラ・エッジ」、10月にかけて発売されるシアリング素材の防寒ブーツ「ピーク・スノーキャップ」「ピーク・アプレ」「モンクレール・アルティヴ・ミッド」もラインアップに加わると同社は発表した。
このコラボ陣容は、プロダクト戦略である以上にプロモーション戦略と見るべきだろう。オウエンスの前衛的な支持層、クラークスの伝統的な顧客層、ムーンブーツのアルプス的な世界観を好む層——性格の異なる3つの顧客層それぞれに、同じトレイルグリップのソールユニットへの入口を用意する構図で、シーズンごとの一過性ではなく「定番」として見せたいパフォーマンスブランドがよく採る、ハブ・アンド・スポーク型の展開だ。9月上旬から11月下旬にかけて発売を分散させたのも、冬のギフト商戦を見据えたタイミングであり、無名の定番モデルより名前の付いたコラボの方が動きが早いという計算がうかがえる。
デザインと同じくらい来歴が重視される日本のスニーカー文化でこの論理が通用するかどうかは、個々のモデルの評価より、モンクレールがどれだけ「品薄」を演出できるかに左右される部分が大きいだろう。9月上旬に数量限定で並ぶ一足は、クリスマスまで棚に残る一足より、リセール市場でずっと遠くまで届く。