floortok

Journal

·
ニュース

NOT A HOTEL、北海道にポケモン30周年記念の宿泊可能な直径3mモンスターボール型施設を建設

NOT A HOTELが、ポケモン30周年と『Pokémon Sleep』3周年を記念し、北海道・苫小牧の湖畔に実際に宿泊できる直径3mのモンスターボール型施設を建設した。提供は懸賞形式だが、日本のキャラクターIPビジネスが不動産・宿泊分野にまで及ぶ実例といえる。

北海道の湖畔に佇む、丸いガラス窓を持つ球形の宿泊施設が夕暮れに柔らかく光る様子を描いたイラスト。岸辺には人影が一つ近づいている。
イラスト:floortok.com

NOT A HOTEL株式会社は、ポケモンの30周年と、株式会社ポケモンが手がけるアプリ「Pokémon Sleep」の3周年を記念し、北海道苫小牧市の湖畔に、直径3mの円形アクリルドームと円形のスライド式ドアを備えた、実際に宿泊できるモンスターボール型の施設を建設したと発表した。

内部にはシングルベッドを配置し、寝具ブランド「Nell」が特別に手がけた2,350個の独立ポケットコイルを使用したマットレスを採用したほか、空調、照明、湖と森の景色を一望できる湾曲したアクリル製の大型窓を備えるという。スマートホームシステムにより、宿泊者は好きなポケモンを選んで就寝時の照明を演出できるとしており、実際の睡眠データをアプリで記録する『Pokémon Sleep』の世界観を、そのまま一室の宿泊体験に落とし込んだ格好だ。

宿泊は販売されるものではなく、『Pokémon Sleep』と連動した懸賞形式で提供される。エントリーはSNS「X」を通じて9月15日10時から9月30日23時59分まで受け付け、抽選で10組20名に、食事・ドリンク付きの1泊が無料で提供される。当選者が負担するのは個人の交通費のみだという。

NOT A HOTELは、会員制・分割所有型のスキームを通じて全国に高級デザイン住宅・宿泊施設を展開してきた東京の開発企業で、宿泊事業を「部屋を売る」ビジネスではなく不動産デザインの一形態として扱う数少ない国内プレイヤーの一つだ。今回、モンスターボールの形状をグッズ化するのではなく、実際に人が泊まれる建築物として具現化した点は、ポケモンセンターやポケモンカフェに行列を生んできたキャラクターIPビジネスの発想を、不動産・建築の領域にまで広げた事例といえる。

部屋は1棟のみで、一般に開放されるのも懸賞という形式にとどまるため、現時点では宿泊事業というより販促施策に近い。とはいえ、日本のキャラクターIPビジネスがどこまで建築・不動産の領域に広がりうるかを示す具体例であり、この試みがNOT A HOTELや他の開発事業者による、別のIPを使った同様の企画へとつながるかどうかが注目される。