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PVHのアジア太平洋事業は拡大が続く、カルバン・クラインは世界的に売上減

PVHコーポレーションの第2四半期売上高は前年比3%減、カルバン・クラインだけを見ると7%減となったが、両ブランドが日本の百貨店やモール売り場を構える地域を含むアジア太平洋事業は、数少ない増収部門となった。

アジアの百貨店にある明るい紳士服売り場を描いたイラスト。畳まれたシャツやジャケットのラック、活気ある街並みを望む大きな窓、温かみのある編集画風。
イラスト:floortok.com

カルバン・クラインとトミー ヒルフィガーを傘下に持つ米PVHコーポレーションは、8月2日までの第2四半期の売上高が20億9700万ドルとなり、実質・為替一定ベースともに前年比3%減となったと発表した。9月2日付の四半期決算資料による。

減収の大半はカルバン・クラインが占め、売上高は前年比7%減の9億1330万ドルとなった。同社によると、これには北米における卸出荷の時期的要因が一部影響しているという。一方、トミー ヒルフィガーは11億3180万ドルと横ばいで、これまでライセンス供与していた婦人服カテゴリーを自社展開に切り替えた影響で約3ポイント押し上げられた。

唯一の例外がアジア太平洋地域だ。売上高は前年比3%増の3億4370万ドル(為替一定ベースでは1%増)となった。発表によれば、卸売事業は減少したものの、直営店・自社ECなどの直販事業が伸びを牽引したという。

PVHは日本単独の数値を開示していないが、日本はこのアジア太平洋の数字に含まれる。カルバン・クライン、トミー ヒルフィガーとも日本の百貨店紳士服・婦人服売り場やモールの主力テナントであり続けており、世界全体が縮小する中でこの地域だけが伸びているという事実は、日本のバイヤーや商業施設運営者が注視するポイントだろう。

四半期の実績は自社予想も上回った。ノンGAAPベースの営業利益率は予想の9.5%に対し実績11.1%、ノンGAAPベースの1株当たり利益(EPS)は予想レンジ3.00〜3.10ドルに対し3.70ドルとなった。通期見通しは、実質ベースでほぼ横ばいの売上高(為替一定ベースでは若干の減収)、ノンGAAP営業利益率約8.8%、EPS11.80〜12.10ドルを据え置いた。

経営陣は発表の中で、北米とアジア太平洋における直販事業の勢いが好調の要因だとしている。卸売ではなく自社店舗やECに軸足を移すことで、不振が続くカルバン・クラインを補う狙いがうかがえる。

PVH 2026年度第2四半期 売上高(前年比、事業別)

前年比(%、実質ベース)

−3.0%全社計−7.0%カルバン・クライン0.0%トミー ヒルフィガー+3.0%アジア太平洋
PVHコーポレーション Form 8-K(Exhibit 99.1、2026年度第2四半期) · 作図:floortok