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セブン&アイHD、2027年2月期中間決算 国内コンビニ事業利益9.8%減 海外事業はほぼ倍増

セブン&アイ・ホールディングスの国内コンビニ事業は、8月までの中間期で営業利益が9.8%減少した一方、北米を軸とする海外事業はほぼ倍増し、連結営業利益を11.5%押し上げた。日本の小売業界が最も注視するコンビニ事業の採算悪化を、据え置かれた通期計画は海外事業の伸びで補う前提になっている。

夕暮れの日本の街角を描いたフラットベクターイラスト。明かりの灯るコンビニエンスストアの店先と荷物を積んだ台車、後ろ姿の匿名のシルエットの通行人たち。
イラスト:floortok.com

セブン&アイ・ホールディングスは10月8日提出の2027年2月期第2四半期(中間期)決算短信で、セブン-イレブン・ジャパンを中核とする「国内コンビニエンスストア事業」セグメントの営業利益が前年同期比9.8%減の109,899百万円になったと発表した。一方、北米の7-Eleven, Inc.を軸とする「海外コンビニエンスストア事業」セグメントの営業利益はほぼ倍増となる同87.7%増の150,422百万円となった。

海外事業の伸びが国内の落ち込みを埋め合わせる形となり、連結営業利益は前年同期比11.5%増の232,280百万円、連結営業収益は同2.8%減の5,460,274百万円、親会社株主に帰属する中間純利益は同2.2%増の124,444百万円となった。国内セグメント自体の営業収益は467,322百万円(同1.0%増)と増収を確保しており、「増収減益」という形で負担の所在が表れている。

同じ決算短信内で単体の状況にも触れている株式会社セブン-イレブン・ジャパンによれば、直営店と加盟店を合算したチェーン全店売上高は前年同期比1.6%増の2,810,379百万円となり、既存店売上も前年同期を上回った。客単価の上昇には、「セブンカフェ ベーカリー」や「セブンカフェ ティー」を中心とした出来立て商品の“Live-Meal”ブランド展開や、モバイルオーダーサービス「7NOW」が寄与したという。ただし、店舗調理設備や次世代店舗システムへの先行投資に加え物価上昇も響き、販売費及び一般管理費の増加が売上の伸びを上回った結果、セブン-イレブン・ジャパン単体の営業利益は前年同期比9.3%減の110,221百万円にとどまった。

同社によれば、北米では物価上昇への懸念を背景に低所得者層を中心とした食品・生活必需品への節約志向が続いたが、2025年8月に公表した構造改革策「7-Elevenの変革」のもとで7-Eleven, Inc.がコスト管理を徹底。オリジナル商品の拡充や直営店のフランチャイズ化、バリューチェーンの再設計を進めたことが増益を後押しした。円安(1ドル=158.29円、前年同期は148.40円)も追い風となり、為替影響だけで連結営業収益を3,110億円、連結営業利益を94億円押し上げたとしている。

セブン-イレブン・ジャパンは国内最大のコンビニエンスチェーンであり、日本の小売業の採算動向を読むうえで業界が最も注視するセグメントの一つだ。今回の決算が示すのは、客単価やチェーン全店売上を伸ばしながらも、店舗投資とコスト上昇のペースが売上の伸びを上回ってしまっている姿であり、正式な構造改革計画に基づくコスト削減が増益を牽引する海外事業とは異なる構図といえる。セブン&アイは2027年2月期の連結業績予想を2026年7月9日発表の水準から据え置いた。営業収益10,430,000百万円(横ばい)、営業利益425,000百万円(同0.5%増)とする計画で、国内事業の重荷を、今やそれを補えるだけの規模になった海外事業で吸収する前提に立っている。

2027年2月期中間期 セグメント別営業利益(前年同期比)

前年同期比(%)

−9.8%国内CVS+87.7%海外CVS+11.5%連結
同社決算短信 · 作図:floortok