東京建物「TOFROM YAESU」竣工 — 商業ゾーンは飲食中心で開業へ
東京建物が東京駅直結の新タワーを竣工。商業ゾーンは定番のモール型テナントではなく、ミシュラン店や老舗料理店を軸に据える。
東京建物は、東京駅と直結する地上51階・高さ約250メートルの新タワー「TOFROM YAESU」の建設を完了したと発表した。同時に、地上10階建ての別棟「TOFROM YAESU THE FRONT」も完成している。タワー本体の工事は2021年10月から2026年2月まで行われ、延床面積は約22万5000平方メートル、敷地面積は約1万600平方メートル。高さ約45メートル、延床面積約1万2220平方メートルの別棟は2026年7月中旬に工事を終えた。
飲食中心の商業ゾーン

同社によると、商業ゾーン「TOFROM YAESU Shop & Restaurant」は9月10日に開業し、最終的に68店舗となる予定のうち55店舗が先行して開業する。残りの店舗は2026年冬以降に順次オープンする。売場面積は各階合わせて約6000平方メートル。一般的なモール型のナショナルチェーン中心の構成ではなく、東京発祥の飲食店や老舗、新進の話題店を集めたといい、「個性がつながり、新しさを生む」というコンセプトを掲げる。
出店が決まっているのは、ミシュラン星付きの天ぷら店「天 よこた明日え」と焼鳥店「炭火焼鳥 おみの雫」、ビブグルマン掲載の「代官山いっさい かっさい」のほか、開業170年余りの老舗「割烹 志ま村」、70年余りの歴史を持つ「泰興楼 東京」など、タワー内に移転する老舗店舗も含まれるという。
駅に「隣接」ではなく「直結」する街づくり
複合施設内には、3月に開業したバスターミナル、5月にプレオープンした約800席の劇場・カンファレンス施設、6月末に開業した医療施設のほか、オフィスや住宅も入る。
駅直結の再開発の多くは、モールを支える定番のナショナルチェーンで商業ゾーンを埋め、規模で勝負する。東京建物はこれとは逆に、東京駅の膨大な乗降客数という最大の資産を、乗り換えの合間に立ち寄りたくなるような目的地型の飲食店へとつなげる賭けに出た。この差別化が功を奏するのか、それとも通常のテナント構成より開業ペースが遅れる結果になるのか — 9月に先行開業する55店舗、そして冬にかけて続く残り13店舗の展開を見れば、答えが見えてくるだろう。