ユナイテッドアローズ、8月度既存店売上高8.4%増 客数がプラスに転換
ユナイテッドアローズの8月度既存店売上高は前年同月比8.4%増。7月に落ち込んでいた客数がプラスに転じ、客単価頼みだった構図が変わった。アパレル消費の先行指標として注目される動きだ。

ユナイテッドアローズの8月度既存店売上高(小売+オンライン)は前年同月比8.4%増となった。7月に落ち込んでいた客数が8月にはプラスに転じており、同社が前月に指摘していたパターンが一転した形だ。
同社の月次売上速報によると、8月の全社売上高は前年同月比11.1%増と、新規出店の影響を除いた既存店の8.4%増を上回った。前年より涼しい日が多かったことが追い風となり、プロパー品・値引き品ともに前年水準を上回ったと同社は説明している。
特に伸びが目立ったのはオンラインだ。既存店のオンライン売上高は前年同月比15.6%増となり、値引き品の比率が高いオンラインについて同社は「売上・客数ともに大きく増加した」としている。店頭では、メンズはシャツ、カットソー、パンツ、ジャケットが、レディスはカットソー、カーディガン、ジャケット、靴が好調だったという。
既存店の客数(小売+オンライン)は前年同月比5.6%増、客単価は同1.6%増だった。7月には客数が1.0%減る一方で客単価が4.3%増えるという「単価頼み・客数減」の構図だったと同社は報告しており、それがわずか1カ月で入れ替わった。
同社が今年の月次速報に共通して付す注記もある。今回の数値には収益認識基準の変更による影響が反映されておらず、7月の確定値では全社売上高が2.6ポイント、既存店売上高が2.7ポイント、速報値から下方修正された。8月の11.1%・8.4%という数字も、確定値では同程度下振れする可能性がある。
8月末時点の店舗数は324店(小売236店、オンライン56店、アウトレット32店)。8月中はオンライン店舗を1店新設したのみで、実店舗の新規出店・閉店はなかった。
この反転は一社の決算にとどまらない意味を持つ。ユナイテッドアローズはトレンド感度の高い中価格帯からアッパー価格帯の一角を占めており、客単価の上昇だけに頼っていた7月に比べ、客足そのものが戻った8月の伸びはより健全な成長といえる。もっとも、涼しさという天候要因が寄与した面も大きく、気温の後押しがなくなっても客数の増加が続くかどうか、また同社自身が示唆する会計基準変更による下振れにどこまで耐えられるかが、今後の焦点となる。
既存店・前年同月比(%)