イオン、ベトナム9号店「イオンモール タインホア」を開業 観光回廊にも布石
イオンは10月18日、ベトナムで9カ所目となる「イオンモール タインホア」を開業する。人口約400万人を抱えるタインホア省で、地域住民の日常需要と観光需要の両方を取り込む狙いだ。

イオンは9月11日付の発表で、10月18日にベトナムでの9号店となる「イオンモール タインホア」をグランドオープンすると明らかにした。同モールはタインホア市クアンフー区の南部都市開発区画に位置し、イオン直営のスーパーマーケットを核店舗に、専門店約130店を展開する。
イオンによると、タインホア省の人口は約400万人で、近年は工業団地開発や交通インフラ整備が進み成長を続けている。同社は、ベトナム北部最大級のリゾート地の一つとされるサムソンビーチの存在も挙げ、地域住民の日常需要に加え、観光客やビジネス客の来訪も見込むとした。モールのコンセプトは「Family & Community Hub」で、専門店133店のうち約6割にあたる78店がタインホア省への初出店となる。ユニクロ、ラコステ、リーバイス、チャールズ&キースや日本発の眼鏡ブランド「JINS」などが名を連ねる。
施設は地上5階・地下1階建てで、延床面積は約12万平方メートル、総賃貸面積は約5万2000平方メートル。基本商圏は車で30分圏内に約100万人としており、核店舗を含むモール全体の従業員数は約3500人、うち「イオン タインホア店」単体で約450人を見込む。約1万平方メートルの全天候型スポーツ・アミューズメント施設(ピックルボールコートを含む)や、タインホア名産の竹をモチーフにした全長約60メートルの屋外庭園などを特徴として挙げている。
この規模感は、前後に開業する2つのイオンモールの中間に位置する。7月に開業した延床面積約3万平方メートルの「イオンモール ダナン タンケー」よりは大きく、11月開業予定で延床面積約13万平方メートルの「イオンモール ハロン」にはほぼ並ぶ規模だ。イオンモールが公表する施設一覧を見る限り、都市の規模に応じてフォーマットを使い分けている様子がうかがえる——商圏の小さいダナンではコンパクトな店舗、タインホアやハロンのような地方中核都市では従来型の大型リージョナルモールという具合だ。観光需要を集客の一部に組み込む戦略も注目に値する。工業化が途上にあるタインホア省で地元の消費支出の伸びが想定より緩やかだった場合でも、観光という別の需要源を確保しておく狙いとみられる。
延床面積(平方メートル)