ファミリーマート、東京の旗艦店の売場を初めて海外で再現 マレーシアでポップアップ
ファミリーマートは、マレーシア事業10周年を記念し、東京の旗艦店「FAMIMA PARK AZABUDAI」の売場を再現した海外初のポップアップをクアラルンプールで開催した。NIGO®氏が監修する商品やコンビニエンスウエアを現地に持ち込み、一つの旗艦店のために作った商品が、約500店舗のマレーシア市場でも通用するかを試す。

株式会社ファミリーマートは、マレーシア1号店の開店から10年を迎えたのを記念し、年間約2,500万人が訪れるというクアラルンプールのショッピングモール「サンウェイ・ピラミッド」で、11月5日から9日まで海外初のポップアップストアを開いたと発表した。1号店の開店は2016年11月11日。同社自身も2026年9月に創立45周年を迎え、「いちばんチャレンジ」(floortok訳:the challenge to be number one)を掲げている。11月5日付の発表による。
会場はモール1階の「オレンジ・コンコース」。2026年7月に東京・麻布台にオープンした国内初の旗艦店「FAMIMA PARK AZABUDAI」の売場の一部を再現した。同店は開店初日の売上が過去最高を記録し、来店客のおよそ半数が外国人観光客だと同社は説明している。旗艦店のフォーマットを日本国外に持ち出すのは今回が初めてだ。
会場には約30アイテムを展示。クリエイティブディレクターNIGO®氏が監修した商品や、コンビニエンスウエア(Convenience Wear)のアパレル、コーヒーなど、今後マレーシアの約500店舗で扱う新商品を並べた。マレーシアでは、現地のエリアフランチャイズパートナーであるQL Resources Berhadと展開している。ポップアップで反応のよかった商品は、マレーシアの全店舗で販売される可能性があるという。
コンビニエンスウエアは、2024年11月の台湾、2025年11月のマレーシア、2026年8月の北京・上海と、段階的に日本国外へ広がってきた。同社によると、日本国外の取り扱い店舗数は合計5,000店を超え、台湾の取り扱い店舗におけるコンビニエンスウエアの売上は、2026年3月から8月にかけて前年比でおよそ2倍になったという。
今回の試みは、アパレル戦略そのものというより、商品の「持ち出しやすさ」を試す実験と見るべきだろう。東京・麻布台という一つの住所を軸に作り上げた旗艦店とNIGO®氏監修商品という付加価値が、すでに約500店舗の規模を持つ市場でも通用するのかを、全社展開を決める前に見極める狙いだ。サンウェイ・ピラミッドの集客力を5日間借りるのは、その検証としては低コストな手段といえる。一方、ポップアップの商品のうちどれが常設の売場に残るのか、また東京の旗艦店という形式が、コンビニエンスウエアの規模が大きい台湾や中国での展開につながるのかは、発表では明らかにされていない。