ゴールドウイン、第1四半期営業利益82%減 6月の天候不順で夏物販売が低迷
ザ・ノース・フェイスの日本ライセンス事業者ゴールドウインは、6月の天候不順が夏物のTシャツやショートパンツ、サンダルの需要を冷やし、第1四半期の営業利益が82%減少したと発表した。上期予想は下方修正した一方、通期予想は据え置いた。

ゴールドウインは8月6日付の四半期決算短信で、2027年3月期第1四半期(4〜6月)の営業利益が前年同期比82.1%減の3億71百万円になったと発表した。6月の天候不順が夏物衣料の販売を鈍らせたことが響いた。売上高の落ち込みは1.2%減の235億92百万円にとどまり、利益の減少幅が際立った。
粗利益は前年同期比0.8%増の127億46百万円、粗利益率は1.0ポイント改善し54.0%だった一方、販売費及び一般管理費は人事制度改定に伴う人件費増加を主因に17.1%増の123億74百万円に膨らみ、粗利益の増加分を大きく上回った。この結果、営業利益は82.1%減の3億71百万円にとどまったと同社は説明している。
販売チャネル別では、直営店がアウトレット店舗を中心に増収となり、EC自社サイト「ゴールドウイン オンラインストア」も一部商品の値下げにより販売数量・金額とも増加した。一方、卸売部門は前期末に前倒しで出荷した反動もあり前年を下回った。加えて6月の天候不順でTシャツ・ショートパンツ・サンダルなど夏物の販売が振るわず、同社は夏物在庫の消化を進めるため、例年より約1週間早い6月中旬からセールを開始したという。
営業利益の落ち込みほど経常利益・純利益が悪化しなかったのは、持分法適用会社である韓国のヤングオン・アウトドア(YOUNGONE OUTDOOR)の持分法投資利益が33.6%増の21億78百万円となり、下支えしたためだ。この結果、経常利益は30.9%減の25億98百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益は29.5%減の22億49百万円となった。
上期予想は下方修正、通期は据え置き
同社は2027年3月期上期(4〜9月)の連結業績予想を、5月13日発表分から下方修正した。売上高は7.2%引き下げて556億円(前年同期比横ばい)、営業利益は40.0%引き下げて42億円、経常利益は23.9%引き下げて70億円、純利益は20.6%引き下げて54億円とした。一方、2027年3月期通期の予想は5月13日発表の水準を据え置いた。売上高1,454億円(前期比5.7%増)、営業利益261億円(同0.9%増)で、上期の下振れ要因(前期末の前倒し出荷の反動と6月の天候不順)は上期特有の事象であり、年間売上の比重が大きい秋冬商品の想定に変更はないとしている。下期は「ザ・ノース・フェイス」ブランドの60周年関連施策も展開する方針だ。
売上高がほぼ横ばいだったのに対し、営業利益がほぼ消失した点にこの四半期の本質がある。需要そのものの崩壊というより、想定済みだった人件費増と、天候に左右されやすい夏物という季節商品の不振が重なった、コストとミックスの問題と読める。通期予想を据え置いたのは、年間利益の大半を占める秋冬シーズンが計画通りに進むという賭けであり、同社自身が開示資料で示す通り、暖冬こそがその賭けを崩しうる最大の下振れ要因となる。
前年同期比(%)