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フィールドノート

エルメス、台湾高雄の店舗を改装・拡張して再開業 ― 台湾南部進出30周年

エルメスは、1996年の開業以来台湾南部で唯一の拠点となってきた高雄の店舗を改装・拡張して再開業した。パリの設計事務所RDAIが手掛けた店舗は2階建てとなり、日本以外のアジア太平洋店舗網にも投資を続けるエルメスの姿勢を映す動きだ。

台湾高雄・阪神モールにある、レンガ調のファサードを持つ改装後のエルメス店舗
イラスト:floortok.com

エルメスは2026年8月5日、台湾高雄市の阪神(Hanshin)モールにある改装・拡張店舗を再開業したと発表した。同店が台湾南部の同市に初めて出店したのは1996年で、今回で開業から30年の節目となる。店舗はパリの設計事務所RDAIが手掛け、高雄の港町らしい色彩と質感を基調に、フロアは2層構成となった。

発表によると、外装・内装ともにレンガを重ねた意匠が施され、凹凸のつくる陰影が港町らしい建築との対話を生み出しているという。1階はさび色を基調としたシルクやファッション雑貨のスペースから始まり、彫刻を施した木製パーティションで仕切られたレザーグッズ売場、自然光の入るジュエリー・時計コーナーへと続く。地下フロアへは、コンテナ船を思わせる木目のオーク材階段でつながる。

地下フロアは天然石材を基調に紺と土色の配色となり、片側にレディス既製服とシューズ、反対側にメンズコレクション、ホームコレクション、乗馬用品が並ぶ。カーペットは船の航跡を思わせる柄だという。今回の改装自体は小さな動きだが、エルメスが2026年上半期決算で日本の売上が二桁成長へ加速したと明らかにしたばかりのタイミングと重なる。看板市場でなくとも、開業30年を迎えた店舗をフル改装する投資判断からは、同社がアジア太平洋の店舗網全体に手を入れ続けている姿勢がうかがえる。