Jフロント、9月の百貨店売上1.9%減 梅田店の縮小が重し、免税売上は17.7%増
Jフロントリテイリングの大丸松坂屋百貨店は9月の全店売上高が前年比1.9%減となったが、縮小が続く大丸梅田店を除けば、免税消費を追い風に大半の店舗が2桁増収となっている。訪日需要の回復がいかに不均一かを、1社の店舗網の中だけで示す格好だ。

Jフロントリテイリングは10月1日付の月次売上速報で、大丸松坂屋百貨店の9月度売上高が全店合計で前年同月比1.9%減少したと明らかにした。梅田店を除くと同1.5%増となっている。
差を生んでいるのは梅田店1店舗だ。大丸梅田店の売上高は前年同月比38.2%減となった。同社によれば、改装に伴う売場縮小が続いていることに加え、前年9月は大阪・関西万博(翌月閉幕)関連の売上があったため、高い前年実績との比較を強いられているという。梅田店を除くと状況は一変し、大丸東京店が10.1%増、大丸札幌店が17.3%増、大丸芦屋店が10.8%増、博多大丸が16.3%増と、全15店舗中4店舗が2桁の増収となり、増収店舗は計10店舗にのぼった。
増収店舗を支えたのはインバウンド消費だ。同社によると、グループ合計の免税売上高は前年同月比17.7%増(梅田店を除くと22.6%増)となった一方、免税対象の来店客数は6.2%減少(梅田店を除くと2.8%増)しており、増収の大部分は客単価の上昇(合計25.5%増、梅田店を除くと19.3%増)によるものだ。対照的に、免税売上を除く国内売上高は合計で4.7%減、梅田店を除いても1.6%減となった。
この明暗は、訪日需要の回復がいかに不均一かを、1社の店舗網の内部だけで示す明確な例と言える。売場を維持できている店舗や免税需要を取り込めている店舗は2桁増で成長している一方、改装中の旗艦店1店舗だけで全体の数字をほぼマイナスに押し下げている。Jフロントにとっての賭けは、梅田店の重しが改装と高い前年実績という一時的な要因にすぎず、売場面積が落ち着けば東京・札幌・芦屋・博多の底堅さが全体を押し上げるという見立てが当たるかどうかだ。
前年同月比(%)