日本の新規ショッピングセンター、リージョナル型から小型のネイバーフッド型へ
2026年上期に日本で開業したショッピングセンターは18施設と前年同期を上回ったが、1施設あたりの規模は縮小。大型リージョナル型に代わり、飲食主体の小型ネイバーフッド型が主流になりつつある。

日本ショッピングセンター協会(JCSC)が8月5日付で発表した資料によると、2026年上期に全国で新規開業したショッピングセンター(SC)は18施設で、前年同期に比べ8施設増えた。ただし開業数は増えた一方、今回開業したSCの規模は前年に開業した施設群に比べて明らかに小ぶりだったと同協会は指摘する。大型のリージョナル型から、コンパクトなネイバーフッド型への転換が進んでいるという。
今回開業したSCの平均店舗面積は約14,992平方メートルで前年から減少し、平均テナント数は約32店舗だった、とJCSCは説明する。同協会は今回の傾向について、前年の開業を特徴づけていた大型リージョナル型に代わり「中小規模」のSCが中心になったと位置づけており、施設数は増えたものの1施設あたりの規模は縮小したことになる。
飲食・サービス業の存在感が拡大
テナント構成も業態の変化に連動している。JCSCによると、新規開業SCでは飲食・サービス業種が占める面積の割合が拡大しており、同協会はこれを「コト消費」の進展と結びつけている。今回の開業に共通するキーワードとして同協会が挙げたのは「地域コミュニティ拠点」と「エリア価値向上」の2つで、広域から集客するファッションや百貨店規模の核店舗ではなく、近隣の生活圏を日常的に支える施設づくりが志向されている様子がうかがえる。
この動きは、日本のSC開発パイプラインが規模の面で長期的に縮小してきた流れに沿うものだ。都市部・郊外を問わず用地取得が難しく費用もかさむうえ、大型区画への出店にコミットする核テナントの確保も年々厳しくなっており、スーパーマーケットやクリニック、飲食、日常サービス業種を核にした小型SCの方が、大型リージョナル型よりも事業採算を組みやすい。開発規模が小さければ開業までのリードタイムや初期投資リスクも抑えられる——それが、開業件数が増える一方で平均規模が縮小した今回の結果に直接表れている。
JCSCは2026年下期の開業候補として、さらに13施設を挙げており、このうち約半数が関東地方に集中しているという。下期のパイプラインでも中小規模のSCが引き続き主流になる見通しだとしている。