JR東日本、新宿駅東口の工事仮囲いをアート化 2027年9月まで展示
JR東日本は9月16日から、新宿駅東口駅前広場の工事仮囲いをアート作品で覆い、約1年間展示する。新宿グランドターミナル構想による長期工事の裏で、世界有数の乗降客数を誇る駅の顔をどう保つかへの一つの答えだ。

JR東日本は9月16日から、新宿駅東口駅前広場の工事仮囲いをアート作品で覆う取り組みを始めると発表した。展示期間は工事の進捗状況などにより変更の可能性があるとしつつ、2027年9月ごろまでを予定している。プロジェクト名は「東京現代美術館・新宿」で、「Life Stripe」と題した作品シリーズを展示する。
「Life Stripe」は、クリエイティブユニット「SPREAD」(小林弘和氏、山田晴奈氏)による作品で、新宿で働く人・暮らす人・訪れる人への調査をもとに、睡眠、食事、休息、仕事といった日常の営みを24時間の時間軸上に21色で表現したものだという。
展示費用は東京都の助成プログラム「TOKYO CITY CANVAS」(アーツカウンシル東京運営)を活用しており、JR東日本自身の工事予算とは別建てとなる。同社が進める「新宿グランドターミナル」構想——駅と駅前広場、駅ビルを一体的に整備し、周辺エリアへ回遊性を広げる複数年にわたる計画——の一環に位置づけられている。
新宿駅はJR東日本自身が「世界一の乗降客数を誇る駅」と位置づける拠点であり、今回の仮囲いアートは、グランドターミナル構想という長期工事が水面下で進む間も、駅前の顔を保つための低コストな施策といえる。費用がJR東日本の工事予算ではなく都の助成金でまかなわれている点は、周辺の商業テナントが人通りに依存する中、複数年に及ぶ駅や建物の工事を抱える他の事業者にとっても、自己負担を抑えつつ同様の手法を採用できるモデルとなりそうだ。