JR東日本、台湾鉄路と駅まち開発・鉄道観光で協力協定を締結
JR東日本は台湾の国営鉄道会社と、駅まち開発や鉄道観光での協力協定を締結した。すでに台北駅構内の小規模な店舗で実践している駅ナカ商業のノウハウを、正式な協力関係へと広げる動きだ。

日本国内で「ルミネ」「アトレ」「グランスタ」などの駅ナカ商業施設を展開する東日本旅客鉄道株式会社(JR東日本)は、台湾の国営鉄道会社「台湾鉄路股份有限公司(台鉄公司)」と、10月28日に台北市内で覚書(MOU)を締結した。JR東日本が11月4日に発表した。
協力分野は、①鉄道施設の維持管理・自然災害対策、②資産の有効活用や施設管理・運営を含む駅および駅周辺の開発、③両国間の鉄道観光の相互プロモーション――の3項目。両社の定期的な意見交換や相互視察も盛り込まれている。
台鉄公司は、旧・台湾鉄路管理局が2024年1月に国営企業化して発足した。JR東日本と同様、駅周辺開発や鉄道観光に独自に取り組んでいるという。
JR東日本は2018年3月に台湾現地法人を設立して以来、今回の調印式会場となった「ホテルメトロポリタン プレミア台北」のほか、サービスアパートメント「One & Co Taipei」、フィットネス・スパ施設「ジェクサー・フィットネス&スパ南京復興」、台北駅構内の「アトレ」ブランドの一画にある小規模な物販店「Metro Corner」を運営してきた。
今回の発表に金額や数値目標は示されておらず、具体的な共同プロジェクトにも言及がない。しかし、ルミネやアトレ、グランスタなど、駅の乗降客を店舗売上へと結びつけることを事業の核とするJR東日本にとって、海外の鉄道会社の駅で「資産の有効活用や施設管理・運営」を正式に協力する枠組みを結んだことは、単独店舗の出店ではなく、駅まち開発という手法そのものを海外へ輸出しようとする狙いを最も明確に示す動きだといえる。